2017年05月22日

山岳部渓谷のチョウ

 朝からの好天気に期待して兵庫県山岳部の渓谷へと遠征。11時前についた渓谷沿いでタニウツギは9分咲き。複数のオナガアゲハがやってきており、やがてミヤマカラスアゲハの♂も花蜜を求めて飛来する。影となった部分での撮影記録はきれいな色調が十分撮り込めていなく、転飛する際の飛翔場面を切り取れば、許される程度に春型のブルーを確認できる。
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これまで気にしていなかった対岸のわずかな砂地で、クロアゲハと距離を置いて吸汁中のミヤマカラスアゲハが観察でき、ズームアップで証拠記録をとっておく。条件が合えば集団吸水が形成されることもあるが、この日はこの1個体だけ。
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渓流沿いのタニウツギで蜜を吸うオナガアゲハは、大型で新鮮度の高いオス個体。
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昨年は路面の湿り気のある場所で吸汁をしていたミヤマチャバネセセリが、今日はタニウツギの花へと飛来する。
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時間をおいて再び訪れたのはたぶん同一個体だと思われ、わずかに翅表をみせてくれたあと、どこかへと姿をくらます。
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花蜜を求めてやってくる順番が決まっているかのように、ミヤマチャバネセセリの訪花前にやってきて長い時間をかけて吸蜜を続けていたのが後翅の尾状突起を失ったクロアゲハの♂。後翅翅表に霜降り様の鱗粉が出た美しい個体なのに、ここまで後翅を破損させたのは野鳥の仕業だろうか。
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次いでカラスアゲハのオス個体が登場し、タニウツギの花蜜を楽しそうに転飛しながら吸い続ける。
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そろそろ帰ろうかという時刻に、突然挨拶にやってきたのがアオバセセリで、
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証拠記録のモデルを務めたかと思う間もなく、飛び去ってしまう。


posted by クジャクチョウ at 20:25| Comment(0) | 日記

信州に遠征:希少チョウの観察

 チョウ歴60年にして、まだ実際に野外で飛んでいる姿をみたことがない、クモマツマキチョウ(Anthocaris cardamines 準絶滅危惧)とオオルリシジミ(Shijimiaeoides divinus barine 絶滅危惧TA類)の観察目的で、信州まで遠征。同行してくれた加古川の里山・ギフチョウ・ネットのメンバー3名は両種の撮影記録経験者ばかりだが、チョウの野外撮影に終わりはなく、今度こそもっといい撮影記録をとりたいとの意気込みでの参加。オオルリシジミに関しては、地元の保護団体が開く一般公開の「観察会」に便乗させてもらって、保護の実態を視察することも目的の一つ。
 クモマツマキチョウは、5月20日の快晴の朝、安曇野市のオオルリシジミ保護にもかかわっておられるMさんに観察地まで案内をしていただき、県外のあちこちから遠征してきた愛好家カメラマン複数名と待機するうち、やがて9時15分を過ぎたころ、可憐で美しいオス個体が登場。岩場にポツポツと咲く数少ないスミレの花蜜を求めての飛来で、花に止まるのを確認するや否や、カメラマン大勢がいっせいにかけつける。Video撮影は筆者だけで他は高性能カメラでねらう。とにかく夢にまで見た光景が実際に目の前で展開する事実をしっかりと受け止めて、ビデオ撮影のスイッチが間違いなくONとなっているのを確認しながら、その美しさに感動。
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雪山を背景として飛ぶクモマツマキチョウの飛翔を映像記録できればいいのだが、今回、そのチャンスはなく、オオルリシジミが自然状態で飛ぶ姿がみられるという「あずみの国営アルプス公園」へと転戦。シルバー入園料210円を払って園内を15分ほど歩いた池のほとりにクララがポツポツとあるがそこにオオルリシジミの姿はなく、やがてメンバーの一人がシロツメクサで吸蜜中の個体をを見つけてくれる。
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新鮮度が高くはない個体で、飛翔時以外に翅表を見せてはくれない。しばらく観察して見られる個体は2-3頭であることが分かり、ようやくまずまずの新鮮度の個体の吸蜜シーンを記録できる。
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結局絵になるクララとチョウとの組み合わせを見ることがないまま、明日の、東御市での観察を期待して撤収。クモマツマキチョウとオオルリシジミの観察に夢中となって、気がついたら昼食を全くとっていなく、宿泊先の夕食バイキングで18時過ぎからようやくすきっ腹を存分に満たす。
 翌5月21日も朝から雲一つない好天気で、観察会が始まる9時より早い時間に現地に着き、主催者のHさんに挨拶をしたあと、すぐにクララの多い草地へと向かう。先行したメンバーがもうカメラを向ける先には、待望のクララの葉上で日向ぼっこをしているメス個体。
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他の場所でもすでに複数の飛翔個体がみられ、メンバーの一人はニガナに似た黄色い花で蜜を吸う個体の撮影をしている、その手前のクララにチョウ影を認め、よくみれば交尾ペアが。すぐに声を上げてみんなに知らせてあげると、クモマツマキチョウの撮影場所でもお会いした横浜からだというご夫婦もかけつけて撮影に専念される。
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同じクララにはオス個体もいて、V字開翅姿勢をとってサービスをしてくれるのでしっかりと記録。
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交尾ペアには新たなオス個体がちょっかいを入れ、次いで別のオス個体も絡むなど訳の分からない展開を見るが、その中で交尾中のオスが「いい加減にしてよ」と開翅しながら嫌がる光景を切り取ってみる。
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この保護地では、当初の放蝶が必要ではないほどに自然発生状況が復活できているといううれしい話も聞く。9時からの観察会には支援企業側から今年入社したという大勢の若者が参加して、遠くで飛ぶのがモンキチョウというモンシロチョウの仲間だとか、アカツメクサにやってきたウラギンヒョウモンの裏を見れば名前の意味がわかるなどと説明をしてやると目を輝かせる。初歩的な質問をしてくれたり、元気いっぱいの若者と接することは楽しく、小さなお嬢さんとみえている若いお母さんには、大勢でカメラを向ける先にオオルリシジミがいますよと教えてあげ、横方向に動いてチョウに飛ばれてしまっている男性には、チョウに近づく際には直線方向にだけ動くようにとアドバイスをしてあげたり、せっかくの観察会が有意義に展開するよう陰ながら手助けをする。今回の遠征は、自然の中で飛ぶクモマツマキチョウとオオルリシジミを初めて観察でき、満足のいく映像記録が撮れて当初の目的を確実に達成できたすばらしい旅となった。遠距離を交代しながら運転をしてくれた3人の仲間に心から感謝したい。


posted by クジャクチョウ at 07:08| Comment(0) | 日記

2017年05月09日

野外のゴマダラチョウ

 児童公園のエノキにつくゴマダラチョウの幼虫がそろそろ蛹化しているのでは、と観察に行く。以前、自動車が頻繁に行き交う道路沿いの幼木では、地面からわずか20cmていどの低い位置で蛹化していたことがあり、今回の樹高2mていどのエノキではどうか。枝を引き寄せてまずは高い位置から調べると、幼虫1個体が見つかり、あとの4個体が蛹化している可能性がある。葉裏を中心にみていくと高い位置では蛹化していない。低い枝を裏返して探すと、地面から30cmていどの高さで垂蛹となっている白色が目立つ蛹が3個体みつかるが、あと1個体がどこにも確認できない。
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残る幼虫は丸々と太った終令で、あいかわらず堂々と葉表に陣取っているが、この個体もやがて蛹化することだろう。
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posted by クジャクチョウ at 17:02| Comment(0) | 日記