2019年05月31日

オオムラサキの♀が羽化

5月31日の朝、オオムラサキの蛹が黒ずんだ羽化の兆候を見せており、11時半頃からビデオ撮影を開始。
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12時半になっても腹節部の広がりが見られなく、妻がランチは外食だよと誘いに来る。やむなくビデオONのまま出かけて14時半にもどると驚いたことにまだ羽化していない。それでも腹節部に広がりが出ており、羽化は近いと見守ること30分。ようやく前翅下端にそうように細いひび割れが縦に走り、
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やがて幼虫時代には小さな眼で見慣れたはずの外界を目にする大きな褐色の眼が現れる。
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蛹殻の割れが次第に広がりを増していき、ついに体全体がでた時点の翅表には♂にみられる紫の輝きがなく、後翅尾端にわずかなピンク色がみえるのでスギタニ型ではない♀であるとわかる。
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翅がすっかり伸びた段階でLED照射をして確かに♀であることを示す画像を記録しておく。
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 一方、最も成育の遅かった終令幼虫が同時進行の形で前蛹化の準備をしており、接写レンズを装着したSONY HandycamHDR-CX170で撮影記録をとっておく(ちなみに羽化シーンの撮影はSONY HDR-CX485)。
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今から下垂蛹となるために選んだ小枝にしきりに尾端を固定するための絹糸を絡めているようだが、ここまで大きく接写撮影をしても絹糸が少しも目には見えない。
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この個体も、外出からもどった段階ではもう尾端を上にして、
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いつでも下垂蛹の態勢に移れる準備を終わっていた。
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2019年05月30日

ヒメヒカゲ調査 Ser.3

ヒメヒカゲの発生状況調査3度目は加古川河川敷経由のcyclingで。ナヨクサフジの繁茂でも負けずに背丈を伸ばして咲くアレチハナガサの花蜜にモンシロチョウが複数頭。
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この河川敷にアブラナ科植物があるようには見えないが、この河川敷ではモンキチョウの次に個体数が多い。ノラニンジンもナヨクサフジの侵出で数を減らしているように見え、キアゲハの幼虫が見当たらない。
 途中、テイカカズラがコンクリート壁を覆う場所ではテングチョウの第一化新鮮個体が複数飛び遊んでいて、裏面の模様が特に濃い個体が見られるので記録しておく。
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 ヒメヒカゲの生息地に近い畑地ではキアゲハを追飛翔するツマグロヒョウモンのオスが観察でき、ゴマダラチョウが梢周りを滑空する大きなエノキの太い枝にゴマダラチョウの蛹の抜け殻が下垂していているのに気づく。
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この木は5月23日にもゴマダラチョウが周りを飛んでいるのを見ていて、その時は生蛹だったと思われるが、少しも気づかなかったし、このような位置で蛹化することもあることは新たな知見だ。
 ヒメヒカゲのトランセクト調査で歩き始めたとたんに、いきなり飛び出してきたのが新鮮なヒメジャノメ。
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本種はこの笹竹が多い場所でよく出会うが今年は初めてみる。ヒメウラナミジャノメはあいかわらず飛び遊んでいて、翅の汚損度が増している。一番多くのヒメヒカゲが見られるはずのNo.2-3地点では今日もゼロでNo.3-4地点でようやく新鮮メスが飛び出す。ここで見るヒメウラナミジャノメはまだ翅に傷みがない。
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No.4-5地点にくると一気に5♂1♀となり、No.5-7地点ではまったく飛び出さない。
 通常の観察にもどり、本日は大きな油性赤マジックを持参しており、きれいな個体を捕獲しては後翅裏面に赤ポチのマーキングをする。
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保全地区だと知りながらネットで採集する確信犯の採集意欲をそぐためのマーキングである。ヒメヒカゲは絶対に採集してほしくないメスの方がオスよりも美しいので、不本意ながらその美しい裏面に容赦なく赤ポチを入れる。まだメス個体の発生が少なく、マーキングをした後10m以上離れた位置でメスと思える飛翔個体に注意すると、先ほどマーキングをしたばかりの個体。どうやら「ひどい目にあったから」と急ぎ離れた場所へと飛び逃げてきたらしい。あと、きれいなオス個体の撮影記録もとっておく。
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 この日は午後からミヤマカラスアゲハのためにカラスザンショウの採取にいく予定もあり、ヒメヒカゲの生息調査は40分程度で切り上げて、ベルギーのFB友から希望のあるアサマイチモンジが期待できるスイカズラが咲く場所へと移動。その途上、エノキの新葉に産卵するテングチョウや、
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エノキの葉上へと飛来してテリ張り態勢をとるコムラサキのオスをみる。
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スイカズラが何か所か自生するところにアサマイチモンジが飛ぶ気配はなく、念のために幼虫はいないかと探すと、特徴的な食痕とカムフラージュ糞塔が数か所見つかる。
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久しぶりの飼育目的でこの糞塔がある葉茎を折り取り、ビニール袋に入れてリュックサックに収める。さて帰ろうかと進み始めてすぐにウラギンシジミのオスが銀色を光らせながら飛び出し、高い位置のクズの葉上でV字開翅姿勢をとる。
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 加古川河川敷を走り戻る際、美麗ヒメアカタテハが「少し遊ぼうよ」と誘うのを振り切り、行きよりも個体数が多くなって周りを飛ぶモンキチョウを見やりつつ強い南風を受けながら走り戻る。ジャコウアゲハの生息地に少しだけ立ち寄って平坦部のウマノスズクサに見落としていた幼虫6個体を土手斜面のウマノスズクサ周りへと移しておく。
 ミヤマカラスゲハの幼虫にあたえる新鮮カラスザンショウを採取した後、まわりにコナラが多く、アカシジミがいるはずだと探すと予想通り木陰に潜む個体が見つかる。
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2019年05月27日

テントウムシが蛾の幼虫を攻撃?

オオムラサキの飼育目的でエノキの幼木植栽の鉢を、きれいな新芽が出始めた段階から室内にとりこんだというのに、どこに発生源があったのかエノキワタアブラムシが発生し始めた。テデトールが一番効果的だとはわかっているが、もっとスマートな退治法として野外からテントウムシ君をつれてきて自然駆逐をお願いした。2013年には野外バルコニーに置いたエノキについたエノキワタアブラムシをみつけて、どこからか飛んできたナミテントウがエノキワタアブラムシを摂食してくれている光景を撮影記録している。
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細かくはチェックしていないので、エノキワタアブラムシが順調に減っているかどうかは分からないが、本日、驚くような光景を目にし、すぐにビデオ撮影記録をとった。オオムラサキが蛹になって以降、葉っぱを食う幼虫はいないと思っていたのだが、いつのまにか種名不明の蛾の幼虫がエノキを食って成育していたらしく、その幼虫がダラリと葉裏に垂れ下がり、そこにテントウムシ君がまとわりついていたのだ。
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実際に食いついているのかどうか確実な記録とはなっていないが、この蛾の幼虫を攻撃したのはテントウムシ以外には考えにくい。
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うれしいことが続いた一日

めったに電話などかかってこない筆者のスマフォの着信音が響き、受信モードにして聞こえてくる相手は国土交通省の除草担当者。近く土手斜面の除草作業を行う予定だがチョウの幼虫の育ち具合では日程をずらす必要があると聞いているがどうか、という問い合わせ。担当者が変ってもきちんと引き継いでくれての問い合わせで、実施は8月上旬だとのこと。なんとも親切な対応に感激しつつ、多分大丈夫と思うが、場合によっては幼虫を回収するので予定通りに進めてください、と返事をし、すぐにジャコウアゲハ生息地の状況を確認に行く。土手斜面全域に適度に散らばった状態で幼虫が摂食中で令数はいろいろ。茎部分を食べるECO志向の終令幼虫も複数みられ、
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すでに前蛹態勢をとる個体もみつかる。
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県道沿い1mは兵庫県の担当で、その部分にも幼虫が分散しているのを確認。蛹化場所を探して食草から離れた幼虫も見られる。
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ウマノスズクサの自生が途切れる目印となるアキニレにからむウマノスズクサにも幼虫がみつかり、
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そのすぐ下のウマノスズクサにもついている。
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ついでに平坦部も調べると多くの幼虫がみつかり、こちらは地元自治会がいつ草刈りをするのかわからないので、7月末までは安全な土手斜面へと、発見できた幼虫約30個体すべてを移しておく。途中、きれいなヒメアカタテハが飛び出してきて暑い中の調査ごくろうさん、とねぎらってくれる。
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 実は、11時過ぎから高砂市民病院でMRI検査をし、整形外科Drから腰痛の原因が椎間板ヘルニアではなく背柱管狭窄症を発症(2か所)しており場合によっては手術となるとの説明を受け、原因がはっきりしたことに安心感を覚えながら帰る途中、クロ系アゲハが歩道に沿って飛んできて、筆者に近づいたかと思うと体の周りを何度も旋回してくれて、とてもきれいなカラスアゲハだとわかる。緩やかな飛翔ではあったがオス・メスの判別はできなく、羽化したばかりのような新鮮個体で、すぐそばに咲き残る垣根のツツジに立ち寄ることもなく、やがてどこかへと飛び去ったが、近隣に食樹があるチョウではなく、いったいどこからやってきたのか、しかもなぜ筆者のからだのまわりを何度も飛んでくれたのか、とても不思議だがとてもうれしく、国土交通省からの親切電話とあわせてとてもいい一日となった。
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2019年05月25日

ヒメヒカゲの発生調査:Ser.2

2回目のヒメヒカゲの発生調査は妻に頼んで車で現地へ。トランセクト調査のスタート地点では今日もヒメウラナミジャノメ2頭が絡み合いの飛翔をみせ、枯草にとまって休み始める個体は、みごとなV字開翅姿勢をみせてくれる。
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気温はおそらく30度を超えていると思われ、木陰で休むアゲハチョウも「やってられないよ」とぼやいているよう。
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数日前の雨水が残る小道ではハバヒロトンボが飛び、No.6地点に来てやっとヒメヒカゲのオスをみる。羽化して間もない個体のようで、翅を開閉して見せてくれる翅表は新鮮ぴかぴかで、胴体部の体毛が輝いてみえる。
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ヒカゲチョウは今日も発生を見ることなく、コチャバネセセリとヒメウラナミジャノメが飛び遊ぶのみ。
 ヒメヒカゲ生息マップのNo.31地区では自発的に飛ぶヒメヒカゲはいなく、草地を歩いて驚かせて飛び出したメスが唯一の観察個体。
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主要生息地のNo.30地区では斜面草地に入り込み、小高い部分まで進んで、やはり驚かせたオスが飛び出す。撮影記録にふさわしい止まり方をしてくれるまでその飛翔について行くと、草地をなめるような飛び方は探雌飛翔そのものでなかなか止まってくれなく、どんどん離れていくのを追っている途中で、明らかに羽化したばかりのオスが驚いたように飛び出す。最初のオスのようには飛び続けられず、すぐに近くの草葉にとまろうとする際、まだ十分に固まっていない翅が歪んでしまったりするが、しっかり静止した姿を撮影させてくれる。
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あと1個体、やはり羽化して間もないとわかるオスが飛び出したが、遠くからの撮影でフォーカスが甘い。
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気温が高すぎるとヒメヒカゲも木陰で涼むしかないようで、自発的に飛び遊ぶ個体は見られないまま。結局、本日観察できたヒメヒカゲは3♂1♀。妻を待たせている車へと戻る小道の足元に、もうネジバナが咲いていて、
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これこそネジバナだといわんばかりに螺旋を描いて咲く2本目の撮影記録もとって本日の調査を終了。
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2019年05月23日

ヒメヒカゲの発生を確認

そろそろヒメヒカゲが発生する時期で、加古川の河川敷経由のサイクリングでフィールドまで走ってみた。途中、キタキチョウの春夏中間型がいないかと注意してみたが、すでに夏型ばかり。モンキチョウやツマグロヒョウモンを撮影記録し、
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オオバイヌビワが多い場所ではイシガケチョウが産卵していないかと自転車に乗ったまま探してみたが卵も幼虫も見られず。その間、アカシジミが薄暗い影となったイヌビワの葉上へと飛来。急ぎ自転車をとめてカメラを向けたが、その先にアカシジミの姿はなし。スタンドを立てた際の音がおどろかせた可能性が考えられ、もっと離れた場所に止めるべきだったと悔やむ。
 ヒメヒカゲのフィールドでまず実施するのがトランセクト調査だが、No.1-7までゆっくり歩いた結果は観察数ゼロ。例年最も発生数が多い草原で時間をかけて探しても発生は見られず、谷筋を経た狭い草原へと移動してみる。期待をせずにオオチャバネセセリでも出てはいないかと踏み込んだ草地でいきなりヒメヒカゲのオスが飛ぶ。
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食草のショウジョウスゲにとまる姿を撮らせてくれないかと動きを追ううちに姿を見失い、どこに行ったのかと範囲を広げて探してみる。そしてやっと見つけたと思った個体はなんと早くも発生している美麗メス。
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このメスは何度も開翅して翅表を見せてくれた。本日はこの2個体だけの発生を確認でき、幼虫と蛹を探してみたが全く見つけられず。このあと、アカシジミがよくみられたコナラが多い雑木林まで行ってみたが出会いはなく、ブタクサで求蜜するキタキチョウと、
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ツマグロヒョウモンのメスを撮影記録。
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珍しい観察動物として、まず道路に出てきていたタヌキが急ぎ藪の中へと逃げ、次いでテンと思われる小動物がでてきて、
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急いで狙ったビデオ撮影が間に合ったが、この子も長居はせずにあわてて逃げ去り、そこから数メートル先から今度はキツネが出てきたときにはビデオの準備をするまもなく、当方をちらりとみたあと、すぐに山側のコンクリ−ト壁を簡単にのぼって姿を消す。タヌキとキツネは撮影記録をとる間もない動きで、もしかしたら、タヌキはテンに化け、さらにはキツネにも化けたのではないか、と想像すると愉快な気分になる。
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オオムラサキの羽化が始まった

5月10日に蛹化した3個体中、2個体は目覚めた時点ですでに羽化しており、3個体目は18時頃に羽化した。最初の2個体は通常タイプのオスで、
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3個体目は後翅の小紋すべてが白いスギタニ型。
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いずれも期待したモルフォタイプのブルーの輝きは見られない。
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2019年05月22日

兵庫県北部の山岳渓谷まで遠征

ベルギーのFacebook友からのオナガアゲハのメスが欲しいとのメッセージに応えてあげようと、渓流沿いにタニウツギの花が多いところへと遠征。途中の路傍に咲くアザミの花にカラスアゲハとクロアゲハの美麗メスが訪れていて急停車。
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タニウツギの花が多い期待の場所へとついてビックリ!なんと6本のタニウツギが立ち並ぶ好適地の半分ほどが土砂の崩落被害にあっていて、残る3本だけのタニウツギの花まわりで寂しく待機。やってくるのはスレたクロアゲハとオナガアゲハはオスばかり。
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ミヤマカラスアゲハも一度だけやってきたが撮影記録をとるのにいい位置では吸蜜してくれず、
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ミヤマチャバネセセリも同じく高い位置で花びらに隠れるような姿勢での吸蜜で撮影記録はなし。木陰で昼食中、離れた位置のコナラの樹肌まわりに虫の気配を感じて近づくと、セミのようにとまるヤンマがいて、ガクウツギで吸蜜を楽しんだミヤマセセリがどこかに移動しようと飛んだ瞬間、ヤンマがすぐに追いかける。ミヤマセセリには逃げられて元の場所で再び休息する姿を真横からと、正面からは種名が特定しやすいようにドアップで撮影記録をとる。
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帰宅後に京都のFB友である吉田さんが偶然ムカシヤンマも投稿していて、どうやら同じにみえ、Web検索で確認すると樹肌にセミのように止まるという習性などよく一致する。ムカシヤンマだとすれば兵庫県のレッドリストでは危急種に選定された希少トンボが観察できたことになる。オナガアゲハのメスが現れそうにないため、30kmほど離れた別の渓谷へと転戦。そこではミツバウツギの花がすっかりなくなり、木々のあいだに埋もれるように咲くタニウツギを訪れるのは、ここでも新鮮度が低いクロアゲハとオナガアゲハのオス。きれいなオレンジ色を光らせて飛ぶのはヒメキマダラセセリ。河原を眺めると流れの反対側湿地にクロ系アゲハが複数集まっているのが遠目にわかる。急ぎそこに降りられる道路側へと移動したのだが、もう太陽光が届かない影となって湿地部分にチョウはいない。地球自転の動きは思った以上に速く、特に山岳部では日向部分があっという間に山影で覆われてしまう。
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2019年05月19日

チョウの観察ハイキング

加古川市主催の「チョウの観察ハイキング」(休日出勤のスタッフ4名)に「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」として代表の竹内さんと二人で支援参加。一般参加の親子家族は総勢18名で、集合場所のウエルネスパークから神吉山へとのぼっていく。観察第1号は乾いた広場でテリ張り中のツマグロヒョウモンのオス。この日気温は十分上がっていたが、残念ながら風が強く吹いていてチョウは風に流されるランダム飛翔となって子供たちが追いかけるタイミングはなし。細い山道の両側にはネズミモチなどの白い花が多いがアオスジアゲハなどの飛来はなく、ウバメガシの葉を摂食中の蛾の幼虫をみつけた参加者がいて、種名確認の飼育目的で筆者が持ち帰る。最初の開けた場所でアカシジミが採取されたのが本日の捕獲第1号。周りに新緑の葉が多いコナラが数本あり発生樹かもしれない。チョウがあまり現れないまま、みんなは狭い山道を縦列となって歩き、筆者は最後尾について進んでいく。
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ゆっくりと進む二人連れ母子のお嬢さんが、余分に持参した赤ネットを使ってくれていて、お嬢さんが何かを捕獲したようなので確認するとツマグロヒョウモンのオス。捕獲の瞬間を見ていないが、飛んでいるところをネットインしたらしく、翅を傷めないようにピンセットを使って回収する手順を見せてあげる。
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虫かごに無事入れたかと思うまもなくキタキチョウが現れ、これもみごとにネットイン。このときすばやくネットの開口部を閉じる方法を教えてあげてから、Facebookへの投稿OKをもらって記念撮影。
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ところでお母さんとお嬢さんの会話が日本語ではないことに気づき、今の国籍は日本だが元は中国人でお母さんは日本語がわかるが小学3年のお嬢さんは日本語の勉強中だと話してくれる。山道は緩やかなアップダウンで先へと進み、途中のカナメモチの白花に来ているコアオハナムグリを知らせてあげる。
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そしてチョウを入れた虫かごに追加してあげたのだが、このハナムグリはお気に召さないということで飛び去ってもらう。再び開けた場所に出るとアゲハやアオスジアゲハが飛んでおり、子供たちが小さな網で捕獲を狙うがうまくはいかない。そこに紛れ込むように飛来したクロ系アゲハを小さい網でみごとにゲットしたのは4人家族で参加されたお父さん。捕獲されたチョウはクロアゲハで、このご家族はみなさんチョウが好きだと見え、しっかり持参された飼育用に入手したという大きな容積の専用の入れものを取り出すので、ここでもピンセットを使っての回収方法を実践して見せてあげる。
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メスであれば食草のビン挿しをこの容器にいれて産卵させることができると教えてあげる。ミカンがアゲハに食われてしまったとのことで、イヌザンショウでも産卵飼育に使えると教えてあげると、トライしてみるとやる気満々。その後も、ここでは高い位置のカナメモチの花で吸蜜するツマグロヒョウモンのオスや、赤ネットへと接近飛来するキアゲハ、すばやい飛翔で小さな網で追いかける子供や大人をからかうように飛び逃げるアオスジアゲハなどが観察でき、
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筆者とお嬢さんが持つ赤ネットに向かって飛来したと思えるアオスジアゲハと足元をヒョイヒョイと飛ぶ小さなヒメウラナミジャノメをともに筆者がとらえて、先ほどのお嬢ちゃんの虫かごへと入れてあげる。本日の参加者にはハンミョウやムカデなど虫の世界の知識が幅広くて半端ではない大学生の今井君がいて、いつのまにかオオスカシバを捕まえてたちまち大勢の参加者に囲まれている。
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このあとは竹内さんがコミスジを観察された以外にチョウを見られないまま5/13の下見のときナガサキアゲハの美麗メスをみた林も通り過ぎて、竹炭が作られている炭焼き小屋へと出てしまう。そこには加古川市のスタッフが事前にお願いしてあった地元の高齢の男性4名と青年1名が飲み物用のコップの用意など歓迎の場を設けてくれていて、加古川市職員持参のお茶やコーヒーをいただきながらしばしの休憩タイム。
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ここでは、参加者全員への竹炭のおみやげと、子供たちには手造りの木製仏像とフクロウの彫り物が準備されており、
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ツマグロヒョウモンをゲットしたお嬢さん母子は、筆者だったら絶対にあれだと思ったフクロウをゲットされていてうれしくなる。休憩タイムを終えるころ、近くにあるミカンの木の周りを飛ぶナガサキアゲハのオスを二人の子供が追い回したが捕獲はできず。また、草地のヒメジョオンの花にツマグロヒョウモンのきれいなメスが飛来したのに気づいたのは筆者だけだったが、写真撮影も採取もかなわず。このあとは雑木林や竹林のなかを出発地点へと歩く。途中、竹内さんがサルトリイバラにルリタテハの幼虫がいないかとチェックしながら歩いているのに気づいていたが、やがて終令幼虫を発見。
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タッパウエアを使えばサルトリイバラが日持ちよく蛹までの飼育が難しくないが、野外採取の幼虫は天敵に寄生されていることもあってその場合には幼虫の体周りにコマユバチの白いマユがまとわりつくことでわかることも話すと、興味をもってくれた家族のお母さんがお持ち帰り。最後に山をおりたあとでは、例のお嬢さんがブタクサの花へと飛来したキタキチョウを追いかけてネットインし、すぐに開口部を反転する技を習得してみせてくれる。閉会時の集合場所で「加古川のチョウ」図鑑をみていただきながら筆者が本日観察できたチョウについてレビューをし、チョウにはスポーツドリンクの倍希釈溶液をティッシュに含ませて与えれば口吻を伸ばして吸ってくれることなども説明して解散。以上の記録記述に触れていなくて、実際に飛翔などが観察できたチョウはサトキマダラヒカゲ、ルリシジミ、ヤマトシジミ、チャバネセセリで、観察種は総計14種。風が強い悪条件であったにもかかわらず、5/13の下見との違いはベニシジミがチャバネセセリに置き換わっただけで、結果的には同じ数のチョウを観察できたことになる。
 追記:明らかに蝶好きのご家族の少年弟は、昨年の「青少年のための科学の祭典」でチョウアルバム作成にチャレンジし、希望通りのアオスジアゲハをアルバム化できてうれしかったと話してくれ、今年も来てね。とお願いをしておいた。
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2019年05月13日

チョウ観察会に備えて

5月19日(日)に開催される加古川市主催の「チョウ観察会」に備えて、加古川市環境政策課の職員お二人(男性中井さん、女性神田さん)と、観察会を支援する「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」の竹内代表と筆者の4名で、現地の予定コースを歩く下見を実施。コースへと歩き始めた時点であいさつに出てきてくれたのはまだ新鮮度が高いサトキマダラヒカゲで、この愛嬌ものはじっくりと撮影記録をとらせてくれる。
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次いでみられたツマグロヒョウモンは花の終わったツツジの葉上などに陣取ってテリ張りをしており、その動きは忙しく、とまるまで待っていては先に進めないので撮影はあきらめる。小高い山中で緑の木々に囲まれた適度に空間がひろがるところではアオスジアゲハがテリ張りの旋回飛翔を繰り返し、そこにあらたなアオスジアゲハが入ってくると、ときには3頭のアオスジアゲハ同士の絡みが展開する。このテリ張り内に入り込むホバリング中のクマバチやアゲハ、キアゲハ、ツマグロヒョウモンなどとの追飛翔は、観察会当日にもみられるはず。コミスジのゆるやかな飛翔や、足元を忙しく飛び交うヒメウラナミジャノメもみられ、薄暗い林へと下っていくところで飛び出したのは羽化したばかりと思えるナガサキアゲハの美麗メス。翅が十分固まっていないためか、しばらく林内で美しい旋回飛翔をみせてはアジサイの葉上にすぐに止まるという動きだったが、
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やがて力強い飛翔にかわって近くにいたことが気づかなかったクロアゲハにチョッカイを入れたりしながら、ついには姿が見えなくなる。期待する花だったツツジ類はもう咲き終わりが近く、草地に多く咲く黄色いブタクサとピンク色の花がかわいいユウゲショウ、山道沿いに白い花が咲き始めているカナメモチなどに頼ることとなる。山から下りて田畑の近くを歩くとヤマトシジミ、ベニシジミ、モンシロチョウ、モンキチョウなどが飛んでおり、結局、本日の下見で確認できたチョウは上記の13種。途中でみたコミスジが葉陰となった部分に咲き初めで下垂する種名がわからない黄色い花穂にとまった絶好の光景が撮影記録できなかったことと、さらには美麗ナガサキアゲハの静止場面にズームアップが間に合わずに飛ばれてしまったことがとても残念。本イベントは2年続けて台風や雨で中止となっており、今年こそ好天気となってほしい。
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