2019年05月05日

ジャコウアゲハの産卵を再確認

キタキチョウの第一化個体が発生していないか、サイクリングで加古川の河川敷を走って確認するつもりで出発する。しかし、最初に立ち寄ったジャコウアゲハの生息地で、産卵しそうなメスが飛ぶ様子をしばらく眺めているうちにどうしても産卵する様子を記録したくなり、結局、予定していた昼過ぎまでの時間をすべてここで過ごしてしまう。メスの飛翔をずっと観察していて不思議に思えたのが、土手斜面に生育してきたウマノスズクサが群立しているなかを、その存在がはっきり分かっているはずで、何度かウマノスズクサの葉にタッチもするのになかなか産卵しようとしないこと。
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ときには土手下平坦部まで下りていって、ベニシジミの食草であるスカンポの緑濃い葉っぱにタッチをすることもある。強い南風にあおられて何度も高く飛びあがり、すぐに土手斜面へと舞い戻るが、それでも再びひたすら飛び回って産卵行動へとは移らない。
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児童公園にヒラドツツジが満開という場所があって、いきなりそこまで飛んで吸蜜をするのは、長い間飛び続けるとさすがにエネルギー補給が必要になるからだろう。
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粘り強く待ち続けると、1か所のウマノスズクサにまとわりつくような行動をみせたあと草葉の茂みの中で動かなくなる。いよいよ産卵だ。急いで土手を駆け上がって撮影記録をとる。
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一見してウマノスズクサだとわかるところを避けた草葉に埋もれた小さな株の食草への産卵は、卵を天敵からまもる本能的な選択に違いない。続けて別のウマノスズクサに産卵しそうに潜り込むのでその様子を撮影してみると、尾端を食草に押し付ける動作が見られなく、しばしの休憩をとっていることがわかる。
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少し時間を空け、周りの雑草をかき分けるようにして産み付けられた卵を確認すると、産卵に時間をかけていたにもかかわらず卵数はただの1個。
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次いで別のメスが現れて同じような飛翔をみせたあと、やはり草葉の茂み深く潜り込むような態勢で卵を産む。
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今度も1個だけの産卵で、その記録をとろうと葉裏をみると、別の葉裏に何日か前の産卵だと思われる色の変化した卵が1個確認できる。
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一度に産み付けられる卵の数が例年に比べて少ないが、周辺を調べると4個の産卵もみられる。
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ここまでのメスは翅がきれいな状態の個体だったが、あらたに現れた3個体目のメスは、明らかに鱗粉色が薄く左後翅も破損している。この個体はもっぱら平坦部に生えるウマノスズクサに産卵をして回っており、
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きれいなメスはあいかわらず土手斜面を飛び回っている。
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翅の傷んだメスが地面と平行に低空飛翔をみせているところに、翅表のブルーが濃くてきれいなことからツバメシジミのオスだと思われる個体が追飛翔する場面がみられたが、映像記録はとれなく、やがてツバメシジミは単独で遠くへと飛び去っていく。できればツバメシジミの記録も撮っておこうと、飛んで行った方向を探索してみたが、ついに姿を見ることはなく、だいぶ色あせたベニシジミを2個体みる。ノラニンジンにキアゲハの幼虫がいるはずだと調べてみたが、なぜか見つけられない。気がつけば土手まわりにジャコウアゲハの飛ぶ姿が見られなくなっており、これまでの観察経験から休息タイムは児童公園内の木陰に違いないので、アオスジアゲハが青空を背景に楽し気に旋回飛翔を繰り返す、キンモクセイの樹が立ち並ぶところで探してみる。すると、どこからか足元に左後翅が破損したジャコウアゲハが飛び出してきて足元を二・三度飛んだかと思うと、涼しい葉陰へと飛んですぐに翅を全開とした休息姿勢をとる。
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先に見た破損個体はここまでひどくはなく、別の4個体目なのか、先ほどの個体がさらに損傷したのかは不明。いずれにしてもこの個体の一連の動きは筆者に挨拶をしてくれたように思え、もしかしたら土手斜面の除草作業の影響を回避すべく昨秋に回収した越冬蛹からの羽化個体が、恩返しの挨拶をしてくれたのかもしれない。他のメスもどこかで休んでいるのでは、と木陰を一巡して探していると、土手側ではみなかったオスがやってきて、予測通りにキンモクセイの葉陰に適当な休憩場所を探すような飛翔をみせ、一度決めたかと思えばすぐに飛び、
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もっといい場所があったと奥まった葉陰に落ち着く。
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この画像では、太陽光線の当たり具合で右前翅に青味を帯びた輝きがみられ、新鮮個体であればもっときれいだろうと思われる。
posted by クジャクチョウ at 21:56| Comment(0) | 日記