2019年05月19日

チョウの観察ハイキング

加古川市主催の「チョウの観察ハイキング」(休日出勤のスタッフ4名)に「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」として代表の竹内さんと二人で支援参加。一般参加の親子家族は総勢18名で、集合場所のウエルネスパークから神吉山へとのぼっていく。観察第1号は乾いた広場でテリ張り中のツマグロヒョウモンのオス。この日気温は十分上がっていたが、残念ながら風が強く吹いていてチョウは風に流されるランダム飛翔となって子供たちが追いかけるタイミングはなし。細い山道の両側にはネズミモチなどの白い花が多いがアオスジアゲハなどの飛来はなく、ウバメガシの葉を摂食中の蛾の幼虫をみつけた参加者がいて、種名確認の飼育目的で筆者が持ち帰る。最初の開けた場所でアカシジミが採取されたのが本日の捕獲第1号。周りに新緑の葉が多いコナラが数本あり発生樹かもしれない。チョウがあまり現れないまま、みんなは狭い山道を縦列となって歩き、筆者は最後尾について進んでいく。
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ゆっくりと進む二人連れ母子のお嬢さんが、余分に持参した赤ネットを使ってくれていて、お嬢さんが何かを捕獲したようなので確認するとツマグロヒョウモンのオス。捕獲の瞬間を見ていないが、飛んでいるところをネットインしたらしく、翅を傷めないようにピンセットを使って回収する手順を見せてあげる。
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虫かごに無事入れたかと思うまもなくキタキチョウが現れ、これもみごとにネットイン。このときすばやくネットの開口部を閉じる方法を教えてあげてから、Facebookへの投稿OKをもらって記念撮影。
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ところでお母さんとお嬢さんの会話が日本語ではないことに気づき、今の国籍は日本だが元は中国人でお母さんは日本語がわかるが小学3年のお嬢さんは日本語の勉強中だと話してくれる。山道は緩やかなアップダウンで先へと進み、途中のカナメモチの白花に来ているコアオハナムグリを知らせてあげる。
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そしてチョウを入れた虫かごに追加してあげたのだが、このハナムグリはお気に召さないということで飛び去ってもらう。再び開けた場所に出るとアゲハやアオスジアゲハが飛んでおり、子供たちが小さな網で捕獲を狙うがうまくはいかない。そこに紛れ込むように飛来したクロ系アゲハを小さい網でみごとにゲットしたのは4人家族で参加されたお父さん。捕獲されたチョウはクロアゲハで、このご家族はみなさんチョウが好きだと見え、しっかり持参された飼育用に入手したという大きな容積の専用の入れものを取り出すので、ここでもピンセットを使っての回収方法を実践して見せてあげる。
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メスであれば食草のビン挿しをこの容器にいれて産卵させることができると教えてあげる。ミカンがアゲハに食われてしまったとのことで、イヌザンショウでも産卵飼育に使えると教えてあげると、トライしてみるとやる気満々。その後も、ここでは高い位置のカナメモチの花で吸蜜するツマグロヒョウモンのオスや、赤ネットへと接近飛来するキアゲハ、すばやい飛翔で小さな網で追いかける子供や大人をからかうように飛び逃げるアオスジアゲハなどが観察でき、
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筆者とお嬢さんが持つ赤ネットに向かって飛来したと思えるアオスジアゲハと足元をヒョイヒョイと飛ぶ小さなヒメウラナミジャノメをともに筆者がとらえて、先ほどのお嬢ちゃんの虫かごへと入れてあげる。本日の参加者にはハンミョウやムカデなど虫の世界の知識が幅広くて半端ではない大学生の今井君がいて、いつのまにかオオスカシバを捕まえてたちまち大勢の参加者に囲まれている。
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このあとは竹内さんがコミスジを観察された以外にチョウを見られないまま5/13の下見のときナガサキアゲハの美麗メスをみた林も通り過ぎて、竹炭が作られている炭焼き小屋へと出てしまう。そこには加古川市のスタッフが事前にお願いしてあった地元の高齢の男性4名と青年1名が飲み物用のコップの用意など歓迎の場を設けてくれていて、加古川市職員持参のお茶やコーヒーをいただきながらしばしの休憩タイム。
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ここでは、参加者全員への竹炭のおみやげと、子供たちには手造りの木製仏像とフクロウの彫り物が準備されており、
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ツマグロヒョウモンをゲットしたお嬢さん母子は、筆者だったら絶対にあれだと思ったフクロウをゲットされていてうれしくなる。休憩タイムを終えるころ、近くにあるミカンの木の周りを飛ぶナガサキアゲハのオスを二人の子供が追い回したが捕獲はできず。また、草地のヒメジョオンの花にツマグロヒョウモンのきれいなメスが飛来したのに気づいたのは筆者だけだったが、写真撮影も採取もかなわず。このあとは雑木林や竹林のなかを出発地点へと歩く。途中、竹内さんがサルトリイバラにルリタテハの幼虫がいないかとチェックしながら歩いているのに気づいていたが、やがて終令幼虫を発見。
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タッパウエアを使えばサルトリイバラが日持ちよく蛹までの飼育が難しくないが、野外採取の幼虫は天敵に寄生されていることもあってその場合には幼虫の体周りにコマユバチの白いマユがまとわりつくことでわかることも話すと、興味をもってくれた家族のお母さんがお持ち帰り。最後に山をおりたあとでは、例のお嬢さんがブタクサの花へと飛来したキタキチョウを追いかけてネットインし、すぐに開口部を反転する技を習得してみせてくれる。閉会時の集合場所で「加古川のチョウ」図鑑をみていただきながら筆者が本日観察できたチョウについてレビューをし、チョウにはスポーツドリンクの倍希釈溶液をティッシュに含ませて与えれば口吻を伸ばして吸ってくれることなども説明して解散。以上の記録記述に触れていなくて、実際に飛翔などが観察できたチョウはサトキマダラヒカゲ、ルリシジミ、ヤマトシジミ、チャバネセセリで、観察種は総計14種。風が強い悪条件であったにもかかわらず、5/13の下見との違いはベニシジミがチャバネセセリに置き換わっただけで、結果的には同じ数のチョウを観察できたことになる。
 追記:明らかに蝶好きのご家族の少年弟は、昨年の「青少年のための科学の祭典」でチョウアルバム作成にチャレンジし、希望通りのアオスジアゲハをアルバム化できてうれしかったと話してくれ、今年も来てね。とお願いをしておいた。
posted by クジャクチョウ at 19:07| Comment(0) | 日記