2019年06月30日

なぜこんなところに

庭に植えたゴーヤのために網を張る作業をしていた妻が、アシナガバチが巣をつくっていて、ハチも複数集まっているというので、ハチに罪があるわけではないが、頻度高く庭仕事をする妻にとっては気持ちがよくないため巣の除去とハチ退治をする。その作業を終えた段階で、妻がこれは何?木?と指さす先のフェンスにはなんとナガサキアゲハの褐色蛹。
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確かにお隣さんから木の枝が張り出してきているように見えても不思議ではない色調だ。我が家に柑橘系の木はまったくなく、フェンス向こうのFさん宅にも南側のFさん、近隣のHさん宅にもそれらしき植物はないと思うが、各家庭の家周りの植物事情までを詳しく知っているわけではないため、もしかしたら近所の家のどこかで幼虫時代を過ごし、蛹化のために移動してきたことが考えられる。いずれにしてもこれはミステリー。そのまま羽化させて飛んで行ってもらってもいいが、出てくるのがオスなのかメスなのかに興味があり、絹糸を外して正面、側面、
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そして尾端の拡大写真をとってみる。
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楕円形の筋がある上の部分に縦筋がみえることからメスだと思われるので、できれば羽化の記録をとってみたい。

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ゴマダラカミキリの変異個体

ピアニストの娘が仕事で外出しようと玄関を出た時点で、ゴマダラカミキリがいるよ、と知らせてくれる。急ぎ出てみると、そこにいたのはこのあたりでは珍しいキボシカミキリ?
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クワノキやイチジクがあるのは200m以上は離れたところで、しかも夜間照明に飛来した翌朝ならともかく、17時を過ぎた夕刻になぜこんなところにやってきたのか。次いで、ツマグロヒョウモンのきれいなメスがフワリフワリと優雅な飛翔でやってきて、筆者のいるすぐそばでとまる。そのタイミングがあまりにいい感じで、娘には「これは間違いなく挨拶にやってきてくれたんだよ」と。
 カミキリムシは害虫でもあるので海外の甲虫愛好家に送ってやろうと採取して、その撮影記録をとってよく眺めると、どうやら娘の言っていた通りのゴマダラカミキリで、白点模様が黄色みを帯び、左右非対称という変異個体のように見える。
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2019年06月28日

ジャコウアゲハの生息地で産卵調査

ジャコウアゲハの産卵状況を調べに出かけてみる。土手平坦部のウマノスズクサは順調に復活して生育しており、葉表に産み付けられた卵がすぐ目につく。
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後翅がほとんど残っていないメスが筆者の侵入に対して、悪者ではないことを確認するかのように体の周りをぐるりとまわる飛翔をみせ、さらに産卵場所を決めかねた飛翔を続けてからようやく目の前で産卵し始める。、
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産みつけた卵は4個。先日みた卵は4個中2個が黒ずんできている。
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葉裏に産み付けられた卵を接写撮影すると卵の先端に突起状のでっぱりが見え、
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もっと撮影しやすい位置の卵ではまるでタマネギを思わせる。
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これまで、このような角度で撮影記録をとったことがなく、筆者にとってこの形は新発見。
 8月に入れば国土交通省の除草が始まる斜面の茂みではどうかと調べると、数か所で産卵が見られ、葉裏から茎にかけて列状に産み付けられた光景は初めて見る。
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その調査途上、ウマノスズクサの葉裏やヨモギ群落中に帯蛹となった蛹が複数みつかる。
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兵庫県管轄の県道沿い1m幅で実施された除草あとにもウマノスズクサが復活してきているが、往来する車の風圧があるせいか、今のところこの部分に産卵はされていない。この部分のウマノスズクサは斜面の除草前に回収する予定の幼虫をここに避難させる大切な保護地域となる。
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イシガケチョウの羽化

イシガケチョウの羽化シーンはこれまでに二度記録している。最初の記録は無声8mmフィルムで1971年に撮影したもので、そのような動画撮影機があったことを知る若者は多くないと思う。二度目はビデオ撮影で2014年6月30日の未明に記録しているが、気になって目覚めた3時に録画ONとして再度寝床に入り、次に目覚めた4時過ぎには羽化が終わっていて、羽化の瞬間のズームアップ記録がとれなかった。今回の飼育で朝の7時に羽化の兆候を示す蛹に気づき、絶好のリベンジ機会だとビデオ撮影の準備をする。10時前には腹節部がすっかり伸びて、
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いよいよ羽化が近いと待ち構えてからさらに待つこと約1時間。
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11時3分に蛹にひび割れが走り、
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11時4分に体半分ほどが抜け、
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約50秒で体のほとんどが抜け出る。
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約1分で抜け切った後、体の向きが撮影したい向きとなるように回転させ、
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約5分で翅が伸びてきれいな形となる。
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2014年にはイシガケチョウの翅全開という得意姿勢まで記録しているが
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今回は羽化までの待ち時間で疲れてしまい、翅がほぼ伸びた段階で撮影を終えてしまった。
 振り返れば、はっきりと確認できた前翅端の黒鱗粉部分に徐々に空気が入り込むことでグレイに変化し始めたのが10時20分。その後は目に見える変化が察知できないまま待ち続けて羽化に至っている。チョウにとって、最も重要な最後に殻を破る瞬間はそう簡単には訪れないことを何度味わったことか。
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2019年06月26日

ヒメヒカゲ調査 Ser.10 最終章

好天気は今日までだとの天気予報がそろそろ関西も梅雨入りだと告げていて、2019年最後のヒメヒカゲ調査(Ser.10)に出かける。Cyclingは追い風の南風を受ける加古川河川敷経由のコースをとる。
トランセクト調査のNo1からNo.4まで歩いてもさすがにヒメヒカゲの姿はなく、No.4-5地区でようやくメスが飛び出てくる。
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このあともNo.5-6,
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No.6-7地区(飛び去られて撮影記録なし)でそれぞれメス1個体が観察でき、調査を終えた、まさにそのタイミングで Ser.9のときと同じようにウラギンスジヒョウモンのメスが挨拶にやってくるからうれしくなる。本日は、イヌツゲが茂る木陰のケネザサ葉上にとまって翅の開閉を繰り返し、
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ビデオカメラを1脚にセットしてブッシュへと1歩踏み込むと、さらにファインダーにとらえにくい位置へと移動されるが、
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気分を損ねて遠くへと飛ばれては困るので、わずかな隙間からズームイン撮影をする。
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 観察できたヒメヒカゲがメスばかりとなったことから、産み付けられた卵を探してみる。例年、卵が見つかるNo.6地点の湿地帯そばで今年も3個がみつかる。
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3個は1辺30cm弱の三角形の頂点となる位置にあって、おそらく同じメスによる産卵だと思える。トランセクト調査時には姿を見なかったNo.2-3地区で草原へと踏み込むとヒメヒカゲのメスが2頭一気に飛び出す。
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ここでも卵を探してみたが、ようやく見つけたのは草原の端っことなる、きれいなコモウセンゴケの花が咲くそば。
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1個見つかればあと何個かはあるはずだと、見つけられるまでは帰らないと決めて探すと、最初の卵とは2mほど離れた位置に見つかる。
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ここでは花となる部分がまだ緑色をしたネジバナの近くで、ネジバナは一気にピンクの花を咲かせるのではなく、初めは緑色だというのを初めて知る。
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2019年06月23日

ツマグロヒョウモンが産卵

テニスを終えて帰り着いた、そのタイミングを待っていたかのように「お帰り!」とツマグロヒョウモンのお母さんが玄関先に飛んできて小休止し始めるので、ビデオカメラを取り出して撮影記録をとると、
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「撮りましたか」とすぐに植栽ビオラの鉢へと飛び移って、茎葉のあいだに潜り込んだりしながら次々と産卵して回る。
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本種はスミレなどの食草ではない枯草や食草とは離れた路面近くに直接産卵する習性があって、孵化した幼虫がさ迷うのではと心配になることが多いが、今回はビオラの茎や葉裏などにきれいに産み付けている。
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本種の幼虫は、鋭いトゲや毒々しい赤筋模様で天敵に対応しているように思われているが、アシナガバチに襲われて肉団子にされることが普通にみられる。今回のビオラの鉢内にはアリがたくさん徘徊しており、孵化したばかりの幼虫を襲うことがあるのかどうか、自然に任せて観察してみる。
posted by クジャクチョウ at 16:57| Comment(0) | 日記

2019年06月21日

ホシミスジが産卵

ジャコウアゲハの観察を終えて自宅近くの公園までもどると、ホシミスジが飛んでおり、その記録も撮っておこうと自転車を止めている間に姿を見失う。ユキヤナギが多いところへ行ったに違いないと歩いてみると、Kさんが植栽されているサフランの花にツマグロヒョウモンのきれいなメスが止まる。急ぎカメラを向けるもすぐに飛ばれてその珍しい光景は記録できず、花の終わったクリスマスローズの葉上でのV字開翅を撮影。
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そこにホシミスジがやってきて、ユキヤナギに産卵しそうな動きなので見守る間もなくすぐにただの1個だけ産みつけて飛び立つ。
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葉裏には緑色が濃い卵がはっきりと確認できる。
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孵化した幼虫は、アサマイチモンジやイシガケチョウと同様、糞塔をつくってしばらくカムフラージュ生活を続けるので、注意して観察をしてみよう。
posted by クジャクチョウ at 11:11| Comment(0) | 日記

ジャコウアゲハは早起き

昨日のジャコウアゲハの様子を見にサイクリング。出かけたタイミングが遅すぎて朝7時半にはもうクスノキの葉裏にジャコウアゲハの姿はなく、すでにウマノスズクサまわりを飛んでいる。

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昨日同様に目の前で産卵することはなく土手斜面へと飛び、県道を走るダンプカーの風圧を受けて高く飛びあがったあと加古川河川敷方面へと流されるように飛び去る。昨夕はフォーカスが甘くなったジャコウアゲハの産卵記録をとり直し、
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続けて新たに産みつけられた卵を探すと1卵だけが見つかる。
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早起き母さんの産卵であることは間違いないが、それにしてもなぜ1卵だけ?アキニレにはまだ蛹が複数あり、蛹の脱皮殻は無事に羽化して飛び立った証。
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この土手下平坦部ではベニシジミも朝日を受けて日向ぼっこ。
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 土手周りではオスの飛翔も見られ、ほんのわずかヒルガオの花に立ちよっても見せたが、その瞬間の撮影は間に合わず。
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このオスも県道を走り抜ける車の風圧を受けて河川敷方面へと流されて消える。
posted by クジャクチョウ at 11:06| Comment(0) | 日記

2019年06月20日

寝床を決めた

運動不足の解消目的で昼食前にジャコウアゲハの生息地までサイクリング。ノラニンジンの花が多い土手斜面にはジャコウアゲハのオス2頭、メス1頭の飛翔が見られるが、
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除草されて日がたつ土手下平坦部にはウマノスズクサが次々と新芽を出していて、メスが産卵するような挙動も観察できるが目の前で産卵することはなし。
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道路際1m幅ですっかり刈り込まれた部分の下側を丁寧に見ていくとヨモギ、ヌスビトハギ、トクサなどに帯蛹となっている複数の蛹が確認できる。ビデオ編集時に間違って蛹の撮影記録を消してしまい、再度ジャコウアゲハの生息地を夕刻に訪れて今一度蛹を撮影記録。
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土手上はアキニレの茂みに隠れるように蛹化する個体が複数観察でき、土手の斜面下部ではヨモギがまとまって自生しているところを選んで複数の個体が蛹化している。終令幼虫は蛹化に際して身を隠すのに適した場所として、まとまった影部分を探し求める習性があるようだ。
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昼間にメスが産卵するような飛翔を見せていたことから、どこかに産卵していないかと探すと4卵だけみつかる。その記録をとろうと風によるゆれがおさまるのを待っている間に県道を救急車がサイレンを鳴らして走り抜けていく。
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 児童公園へと移動して寝床を決めたジャコウアゲハがいないかと、キンモクセイやカイヅカイブキまわりを探していると、クスノキの枝葉の間を飛ぶオス、メスの姿があって、
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ときには2個体が絡んだりする。その様子をしっかりみていると、メスがクスノキの葉に止まる気配をみせ、そのまま休息し始める。
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間違いない、今宵はこのまま夜を明かすための寝床をここに決めたようだ。
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まだ寝床を決めないオスが近くまでやってきたりするが、ちょっかいを入れることはなく、どこかへと飛び去っていく。
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2019年06月19日

ウラナミジャノメ:自然状態での前蛹から羽化まで(多分日本初記録)

 日本初と思われる自然状態でのウラナミジャノメの前蛹をMay 17, 2019に発見し、誰にも環境を乱してほしくなかったため極秘に観察を続けて、自然状態での羽化の瞬間までを撮影記録できたので「月刊むし」に投稿。June 13, 2019に受理とのE-メール返信をいただけたので、要約を記述公開する。
 前蛹の発見場所は、昨年の6月に自然状態での産卵1個をみつけた周辺で、
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ヒメヒカゲの自然状態での蛹をみつけた要領で、スゲ類の茂みを上からのぞくように探していった結果、緑色の前蛹の一部が細い葉っぱからはみ出すように見えたという次第で、
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茂みの横からだと前蛹の姿を判別するのが難しい。
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手前の草をかきわけて前蛹の全体操を記録し、翌日には蛹化を確認。
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6月1日に翅部分が淡褐色へと変化して羽化の兆候がみられ、
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2日にはさらに黒化色となっていよいよ羽化間近とみなせた。
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これまで飼育した経験上、チョウの多くが午前早い時間帯に羽化するとの推定で、6月3日の午前6時半に現地を訪問。腹節部の幅が広がってきた8時半頃からビデオ撮影ONで待つこと約1時間10分。
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9時42分に羽化が始まり、ヒメヒカゲの羽化と同様、約20秒で体全体が抜け出て、
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この時点で前翅眼状紋周りに淡色斑がないことからオスだと判別でき、2分も経たないうちに翅が伸び切った。
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 実は、筆者自身二度目となるヒメヒカゲの自然状態での羽化の瞬間を2017年6月3日に撮影記録していて、その時の羽化時刻は10時50分だったが、まったく同じ日付での羽化観察となった。なお蛹化位置は羽化後にものさしをあてて約10cmだと確認しているが、
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ウラナミジャノメもヒメヒカゲも蛹化位置が地上約10cmという点で共通している理由を考えてみると、高すぎると野鳥などの天敵に発見されやすく、路面に近いとオサムシ類やトカゲなどに攻撃される可能性が高くなるとの推定ができる。ちなみにヒメカンアオアイの葉裏に下垂するヒカゲチョウの蛹を見つけたことがあるが、やはり同じように地上約10cmほどの位置で、投稿報文に記載しておいた。
posted by クジャクチョウ at 18:09| Comment(0) | 日記