2019年07月27日

終令幼虫はいかにして安全な蛹化場所を探す?

ジャコウアゲハの生息地そばの児童公園で休憩中の記録をとっていると、
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すぐそばの低い位置の桜の葉裏に前蛹がみつかる。
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昨日納得した唯一側溝を渡ることができる鉄管を伝い歩いてきた個体だと思われ、
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まもなく実施される除草作業を知るはずもないのに、危険なアスファルト道路を横切り、側溝も渡ってはるばるこの場所での蛹化を決めた幼虫は、いったいいかなる判断指標によって遠征敢行を決断したのだろうか。
土手の草原一帯での蛹化に際する共通した挙動として、終令幼虫がなにがしかの影部分へと移動しているという多くの観察事例があり、影となった部分で蛹化すれば天敵にも見つけられにくいと本能的な察知力で移動しているように思える。あえて危険な道路横断と側溝渡りをして児童公園側へと移動する理由も、終令幼虫が周辺環境を見渡せるものと仮定して、この公園側の木陰部分を安全な場所だと認識した可能性が考えられる。
ところで、この児童公園に来た本来の目的は、ジャコウアゲハのマーキング個体が飛んできていないかを調べるためだったが、小雨模様のなか休息していたり、ノブドウの花で吸蜜したりする♂が複数いるなかにマーキング個体はみられなかった。
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2019年07月26日

ジャコウアゲハの保全活動:謎が一つ解決

 深夜に羽化したジャコウアゲハ1♂1♀に赤マジックで「7/26」とマーキングをして、10時過ぎにバルコニーから飛ばすと、元気よく飛び立っていく。
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どのような行動をするのかわからないが、期待するのは蛹を回収した現地へと飛んでくれること。
 その個体に出会えるのにはまだ早すぎるかもしれない10時50分に現地につくと、花を咲かすノブドウが茂る桜の木の木陰部分で仲良く休憩をする♂2個体をみる。
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ノブドウで吸蜜をしている複数の個体はなぜか♂ばかりで、桜の木の周りで静かに暑さをしのいでいる個体もこれまた♂ばかり。その休息場所がいろいろで、
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それらの撮影記録をとってから、土手周りを再調査すると、見落としていたヨモギとトクサへの帯蛹が2個体見つかる。まもなく草刈りで切り取られる部分に残るウマノスズクサは、ここに産卵されるとすぐに犠牲となってしまうため、先行的に次々と切りとっていくと、なかには産卵された複数の卵がつく葉っぱがあったりする。
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当然これらすべてを回収し、卵は持ち帰って孵化してから戻すこととする。持ち帰る対象は今一つ、先日、みつけて公園の植え込みと、土手上部のアキニレの根元に放置した蛹のいくつかを自宅で羽化させてマーキングをし、放蝶後にこの生息地へと飛んでくる個体がいるのかどうかを確かめたい。
 アキニレの木に帯蛹となった個体の撮影記録をとり、
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根元においた蛹の回収を始めたまさにそのとき、どこからか飛んできたジャコウアゲハの♂が、ピタリとアキニレの葉にとまって休息し始める。
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桜の木の周りのような大きな木陰ではないこんな場所にどうして?と思える挙動だが、これまで何度も経験している、筆者がジャコウアゲハのために何かをしていると必ずどこからか飛んできて筆者の体のまわりを飛び回ってくれる個体がいるのだが、この個体も「暑い中お疲れさん」とでもいってくれそうなタイミングでの登場だ。せっかくだからと斜面に降りて本格的に本個体の撮影記録をとっていると、
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ダンプカーがやってきた風圧で、さすがのジャコウアゲハ君も耐え切れずにさようならと飛び去っていく。
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その状況を「挨拶にやってきてくれてありがとう」と見送る。
 ところで、この児童公園内で蛹化した個体がどのようなルートで公園へとたどりついたのか、まさかとは思うが終令幼虫ともなると泳ぐことができた?などと想像をたくましくしていた謎の案件について、泳げなければ渡るはずのない側溝部分の撮影記録をとっておこうと全景を眺めてはっとする。1か所だけ金属パイプが橋架けとなっているではないか。
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この部分を利用すれば幼虫が公園内へと移動するのは容易なことだと納得する一方で、逆に言えばよくぞこのルートを探し当てて移動したものだと、終令幼虫のきゅう覚というか、自己防衛のために何をすべきかを判断して行動できる能力に感服する。
 頭のモヤモヤがひとつすっきりしたところで、ここで♀の姿を見ないで帰るわけにはいかないと、しばらく粘ると、まずマーキングのない♂が「もうお帰りですか」とあいさつにやってきて、
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やがて、やっと♀が現れてノブドウの花の蜜を楽しむ光景がみられ、
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マーキング個体の飛来は確認できないまま、回収した蛹と卵をビニール袋にしっかりと収納して撤収。
posted by クジャクチョウ at 16:36| Comment(0) | 日記

2019年07月25日

蚊に刺されながら謎解き

 桜の木の樹肌に群れてとまるクマゼミが、吸汁をしているかどうか真横から確認すると、ただ静止しているだけだとわかる。
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次に、この群れているセミが夜になったらまったくいなくなってしまうことの謎解きだが、ビデオカメラでの撮影時に近づきすぎて「ジッ」と鳴いて飛び去る個体を目で追うと、近くのコナラの高い位置の枝部分へと飛んでとまるのを観察。
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次いで飛んだ別の個体がコナラの高い位置の葉が茂る部分の葉先につかまるようにとまる例もみる。
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それなら、とコナラの高い部分をていねいに見ていくと、まだ明るいせいかコナラの細い幹にとまる新たな個体を見つけることができるが、
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観察できた個体数は、先ほどの2例と合わせてわずか4個体。昨夜、LED照射で高い位置の枝や葉の茂みまでみたつもりだが、あらためて本日の20時45分頃にLED照射で探してみても、背景が暗いままでは夕刻に見られた位置にセミの姿を視認することさえできない。
 高い位置への転飛を確認できたのは4個体だけではあるが、夜に樹の高い位置へと移動する習性があるらしい事例の記録がとれた。群れていた個体はそれぞれ分散して高い位置へと移って夜を明かしていると推定され、どうやら謎解きができた思い。
 気がつけば足元にはやぶ蚊が複数止まって、ふくらんだお腹を赤くした奴までいる状況で、昨夜にはまったく刺されなかったのが信じられない。
posted by クジャクチョウ at 21:11| Comment(0) | 日記

ジャコウアゲハの生息地へ

 除草作業で犠牲となる部分からまだ早いとわかっていながら回収していた蛹から1♂2♀が羽化し、現地まででかけて放してやる。桜の木の木陰にノブドウがはびこっていて、現地で羽化した♂、♀が複数頭飛び交い、放した個体はそのなかへと紛れ込んで、ノブドウで吸蜜する個体が放した個体かどうかは区別がつかない。
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 同時に飼育していたゴマダラチョウの羽化2個体も同じ場所で放してやると、あっというまに姿が見えなくなる。8月に入ると除草作業が始まる土手斜面へと踏み込んで、蛹がいそうな部分を調べて歩くと、前蛹1、蛹10個体がみつかる。多くが密生するヨモギの茎、およびトクサの茎への帯蛹だが、
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これまでに観察例がないヒメジョオンの茎で蛹化した個体もいる。
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蛹がつく植物の茎を折り取って、越冬蛹が好んで利用するアキニレの根元へと並べて置く。
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高砂市が管轄する土手下平坦部でも同じように調べていくと、チガヤの茎や葉裏で帯蛹となった個体が8個体みつかり、
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これらは児童公園の植え込みの陰部分へと移す。その際、驚いたことに植え込みの地上10cmていどの部分で自然に蛹化した個体がみつかる。
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土手側から児童公園へと移動するとして、公園と道路との間には幅1mほどの側溝があって常に水が流れているため、終令幼虫がここまで歩いてくるのには、公園の入り口からしか入り込めなく、そこまで遠回りをして移動してきたことになる。過去にもこの公園内で越冬蛹を見つけたことがあって、土手側から移動してきて蛹化することがあるのは間違いない。
 クマゼミの鳴き声がパタリと消えて、静かになった時間帯、木陰で休むジャコウアゲハを撮影していると
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アオスジアゲハがやってくる。暑さに強いチョウなのでノブドウの花で蜜を吸うのかと思うと、「私も撮って」といわんばかりにそのままアジサイの葉上にピタリと静止する。
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のんびりとノブドウの花で吸蜜する個体もいて、
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あわれなほどに翅が傷んだメスの吸蜜するすがたもみる。
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ジャコウアゲハの活動は次第に鈍くなって、あちこちで休憩している個体が見られる。
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飲み水を持たずに羽化した個体を放してやるためだけで出かけてきたのに、炎天下の土手へと踏み込んでの蛹探索、さらに土手下平坦部の調査など、下手をすれば熱中症にもなりかねない状況を考えて撤収。
posted by クジャクチョウ at 19:15| Comment(0) | 日記

2019年07月24日

シルビアシジミ Zizina emelina (絶滅危惧TB類)の交尾を高砂市で初観察

高砂市のシルビアシジミの生息地にはアカツメクサが多く、この花蜜を求めるシルビアシジミはいないのか、それを確認したくて現地を訪れる。3日前の薄曇りとは打って変わって、暑い日差しが照りつける草地はさすがに飛び交う個体が少なく、あちこちでシロツメクサやミヤコグサで吸蜜する個体が観察できた3日前とは大違い。
 21日につぼみで吸蜜していた花はすっかり開いて、永幡さんが教えてくれた通りヒメジョオンだと確認したあと、
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草原にじっと目を凝らして、どこからか飛び出してくるシルビアシジミの動きを見失わないようについていくと、やがてヒメジョオンで吸蜜し始める。
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次いで、ヒナギキョウ、イヌコモチナデシコの花へと転飛して蜜を吸うが、吹き抜ける風にゆれて後二者の撮影記録はピンボケばかり。この日も翅表を見せてくれる個体がいなく、ビデオの飛翔記録から切り出した静止画像でしか、きれいなブルーを記録として残せない。
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 3日前と違って、この日はメスをしつこく追い続けるオスの行動が目立っていて、絡み合いの飛翔を何度も観察する。メスに対して2頭のオスが迫る光景や、
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普通に♂♀の絡み合いがみられるが、
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目の前で交尾が成立することはなく、絡み合いの飛翔は遠くへと消えてしまうことがほとんど。ところが、草原の緑の中へと飛び込むようなオスの姿が見え、近づくとそこには交尾中のカップルがいる。先ほどのオスは交尾カップルを見つけてチョッカイを入れる行動だったようで、すぐに飛び去っている。
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高砂市の生息地で初観察の記録がとれたのは、暑い日中にめげずに観察をつづけたことへのご褒美だろう。
 新鮮度が落ちているが、ミヤコグサで吸蜜しながら翅表を見せてくれるオスの記録をとって、
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今一度交尾カップルを探してみるが、草むらのどこだったかがわからない。そのとき、再び草むらへと飛び込むオスが目に入り、近づくと先ほどの交尾カップルに「他人の恋路を邪魔する奴」的挙動を展開している。「僕の方がイケメン」と翅表を見せるためなのか何度も羽ばたいてアピールするが、
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しっかりと愛をはぐくむカップルには受け入れられることなく飛び離れていく。
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 結局、アカツメクサに蜜を求めるシルビアシジミは観察できないまま撤収。
 次いで立ち寄った笹竹が多い林縁の小道沿いで、裏面の眼状紋がずいぶん大きいヒメウラナミジャノメを観察し、
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加古川市には少ないクロヒカゲが、
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前翅を傷め後翅眼状紋のブルー鱗粉の美しさもあまり残っていない姿で撮影モデルとなってくれる。

posted by クジャクチョウ at 20:52| Comment(0) | 日記

ゴマダラチョウの深夜羽化の撮影記録

 7月23日、23時半頃の蛹の状況から
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午前2時頃の羽化を予測して、蛍光灯スタンドで照明を確保し、ビデオ撮影も羽化したチョウが羽を伸ばした段階で画面内に収まるような画面設定で撮影モードONとする。できれば2時には起きて観察しようとTVのタイマー設定もして眠りにつく。1週間前、蛹に羽化兆候を認めながら、深夜の羽化記録をとる努力を怠ったことを反省してのリベンジだ。
 その結果、ビデオ撮影設定はなんとかうまくいって初めてゴマダラチョウの羽化の瞬間記録に成功したのだが、実際に目覚めたのは5時半。TVのタイマー機能が働かなったわけで、羽化の瞬間などのズームアップ記録をとることはできなかった。
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羽化後に翅を伸ばすため、最後の段階でチョウが蛹殻の上の部分へと移動してくれたことで、後半部分で翅の先端部まで画面に収めることができていたのはラッキー。
posted by クジャクチョウ at 08:26| Comment(0) | 日記

2019年07月22日

クマゼミの不思議

 高砂市松波町の住宅街裏手にある緑地公園で観察できたクマゼミに関して、不思議が2つ。
1)2本の桜の木に多数頭が密集状態で休憩しているが、1個体もいない桜の木もある
2)上記観察は11:40頃で、19時には桜の木にいたセミが1頭もいなくなっている
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セミが夕刻遅くに移動する習性があるとは考えたこともなく、公園内に多いコナラの樹肌にも見当たらず、移動後に落ち着いた場所がわからない。
posted by クジャクチョウ at 08:40| Comment(0) | 日記

高砂市のシルビアシジミは健在

 July 21, 2019:テニスで汗をかいたあとの午後、2018年4月、59年ぶりに発見した高砂市のシルビアシジミ(Zizina emelina 絶滅危惧TB類)が生息する場所の状況が知りたくて出かける。山陽電車で高砂駅から3駅目の曽根駅で下車し、その生息地まで歩く。一帯に除草された痕跡があって大丈夫かなとの不安がよぎるが、草むらを歩くと草丈が低いミヤコグサが多く残っていて、シルビアシジミが飛び交っている場所に出る。その飛翔の多くはブルーを輝かせるオスで、この日はシロツメクサで求蜜する光景が多くみられる。
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珍しく、オオルリシジミのように後翅基部に青鱗粉が出た新鮮個体も見る。
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アカツメクサの方が多いがまったく寄り道をすることがなく、次いで多いのがミヤコグサの黄色い花での吸蜜。
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シロツメクサから他の花へと転飛する個体がいるのでついて回ると、名前がわからない小さな白い花(FB友の関澤友規子さんがヒントを下さりタカサブロウだと思われたが、日本チョウ類保全協会の永幡嘉之さんから刈り取り後にでてきたヒメジョオンの萌芽だと教えていただく)にしばらくとどまり、
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次いでミチバタナデシコと思ったがFB友の関澤さんがイヌコモチナデシコだと教えてくださった小さなピンクの花で蜜を吸う。
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台風5号は韓国へと抜けていったが、その余波だろう時折強い風がふきつけ、シルビアシジミは吹き流されてしまう。これまでに「きべりはむし」に2報投稿した吸蜜植物に関し、新たにイヌコモチナデシコが追加できたため、第3報の投稿をしてみようと思う。
 加古川の生息地では花に止まる個体を探すのに苦労したものだが、ここではあいかわらずシロツメクサやミヤコグサで蜜を吸う個体が簡単に見つかる状況で、吸蜜中のメスに求愛しながら拒否される場面もみる。
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ミヤコグサの花を転々と移動しながら蜜を求める個体について回ると、シロツメクサへと転飛する途中で少しだけヒメジョオンの花にタッチするが、そこで蜜を吸うことはない。翅表をみせてくれる個体が少なく、粘り強く撮影を続けてようやく1個体がV字開翅姿勢をとってくれる。
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おまけの写真はシルビアシジミに混じってシロツメクサの蜜を求める破損個体が多いベニシジミのなかで、思わず目を見張った新鮮ベニシジミと、
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アカツメクサを訪れたキアゲハ。
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誰もいない草地でシルビアシジミと存分に戯れ、高砂市の生息地が安定した状態で継続できていることを確認。天気は撮影記録を撮るのにも好適な薄曇りで、この地への遠征を思い立ったのは大正解の半日。
posted by クジャクチョウ at 08:25| Comment(0) | 日記

2019年07月18日

ゴマダラチョウの蛹に羽化兆候が出たが

珍しくゴマダラチョウの蛹に明白な羽化兆候が見られたことから、
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ビデオ撮影の準備をしたが、腹節部の広がりがなかなか進展を見せない。
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深夜にまでフォローする気力はなく継続撮影を諦めて、精一杯早起きをした朝4時にはもう羽化していた。
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コムラサキを飼育したときにも、深夜に羽化する個体ばかりでその瞬間の撮影記録がとれていない。
 今回は幼虫が蛹化近いとみなせる段階で半密閉状態のビン挿しエノキから鉢植え植栽のエノキへと移すことで、思惑通りにごく自然に近い蛹化状態を作り出せていて、羽化の瞬間もできるだけ自然に近い形で記録をしようと企んでいるのだが残る蛹は現時点で3個体。これらのいずれかがビデオ撮影が可能な時間帯に羽化してくれることを願うしかない。
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2019年07月16日

ジャコウアゲハの故郷へ

 生息地から回収していた卵がほとんど孵化したため、現地へと戻しに行く。チガヤなどを片っ端から根こそぎ引き抜いて目立つようになった土手下平坦部のウマノスズクサへと大半をもどし、残りは土手上の県道沿い1m幅の領域に生えるウマノスズクサまわりに戻す。
 ついでに土手斜面に幼虫と蛹の見落とし分を探すと、終令幼虫と蛹化して間もない個体も含めて蛹が複数みつかる。
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越冬時に蛹が多くみられるアキニレまわりを調べると、ここでも蛹や前蛹が次々とみつかる。樹高2mほどの位置に蛹化した個体もいて、ここは越冬時だけの利用ではないことがわかる。
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今年の調査で分かったことは、終令幼虫は蛹化に際して、薄暗い環境を求めて移動する習性があるということ。緑濃い葉っぱが多いアキニレは最も好ましく、次いで茎の太いヨモギが群生しているところ。というわけで、今回回収できた前蛹と蛹はすべてアキニレの根元の影が多い部分に、羽化時の空間がとれるように静置した。なお、このアキニレのすぐそばの県道沿いに、とても目立つ形で前蛹化した個体もいて、
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尾端の固定糸が外れて車が通るたびに風圧を受けて揺れているが、そのままにしておく。筆者がこの土手周りで調査をしている際、成虫がいる時期であれば必ずどこからかジャコウアゲハがやってくるのだが、今日も後翅が相当に傷んだメスが産卵場所を探しながら近づいてくる。
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その習性として、目立ちにくい隠れた場所にあるウマノスズクサへの産卵にこだわっているようで、わざわざ草陰の中へと潜り込んでいく。8月上旬の国土交通省の除草作業で犠牲になるような場所を今一度再調査する必要があるな、と産卵行動をみやりながら撤収。
posted by クジャクチョウ at 23:00| Comment(0) | 日記