2019年08月22日

高砂市のありがたい対応

ジャコウアゲハの生息地でウマノスズクサがすっかり刈り取られたのは8月5日。その9日後に訪れた現地では他の雑草よりもいち早くウマノスズクサの新しい葉っぱが逞しく生育しているのを観察できたが、
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幼虫の姿も産卵も認められなかった。
 そんな状況下、8月21日に高砂市上下水道部浄水課の河合さんから、2日後から浄水課担当箇所の除草をはじめるので現地を視察したいとの電話が入る。連絡の不徹底でウマノスズクサを刈り取ってしまったことを悔いておられ、筆者の立ち合いで確認をしたいとのありがたい申し出で、16時に落ち合う。ウマノスズクサはいくらかまだ目立つものの、周りにはすでに雑草が生育して緑が濃くなっている。河合さんからは年3回となる除草作業について、ジャコウアゲハの発生に影響が出ないようなタイミングでの実施が可能かどうか、できる限り対応したいといって下さる。さらには今回の遅れた除草作業でも、ウマノスズクサの周りに目印をして、刈り取らずに残す手立てを考えてくださるとも。河合さんと別れた後、土手上のウマノスズクサを見て回ったが、風で揺れ動く食草に幼虫が1頭みられただけで、
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この夏後半からのジャコウアゲハの発生がどうなるのか予測できない。
 本日、雑草も茂ってきた状況の写真記録をとっておこうと現地を訪れると、
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上下水道部の車がとまっており、さっそく約束通りの作業を進めてくれている。
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2019年08月08日

ジャコウアゲハの母チョウの挙動がじれったい

 生息地のウマノスズクサのほとんどが刈り取られ、土手上部、県道沿いにだけに点々と残る状況で、児童公園の金木犀まわりを飛ぶ♀が、次々と路面の草にタッチして食草を探すような飛翔を見せているのでついて回る。飛んでいる周辺にウマノスズクサはないのに肌地にわずかに生える緑の草や、
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繁茂するエノコログサの隙間などを探るような飛翔を繰り返してから、ついには土手方面へと飛んでいく。公園内で寝床を決めたと思われる♂の撮影記録をとり、
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ノバラの葉っぱを食害しているビロードコガネが一度は驚いて地面に落ち、しばらく後にエノキの葉へと移動しているのを記録してから、
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土手方面へと飛んで行った♀を探す。
 すっかり刈り込まれたところにエサとなる何かがあるのかスズメやハトなどの野鳥が集まっていて、加古川河川敷へと歩ける細い坂道を上りかけた筆者の姿を見て一斉に飛び立つ。
 ウマノスズクサはその坂道の北側県道沿いに点在していて、刈り込みを逃れた幼虫が確認でき、
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アキニレの枝には無事に羽化していった蛹殻をみるのだが、
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ジャコウアゲハの♀はなぜか反対となる、南側の草が刈り取られた土手斜面でウマノスズクサを探し続ける飛翔を見せている。
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県道沿いのチガヤなどの茂みに近づいて食草を探すタイミングでは、傍を走り抜けていく車の風圧で飛ばされたりするが、
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再び食草がない斜面側へと舞い戻ってくる。食草に対する察知能力が優れているのであれば、迷うことなく北側の県道沿いへと飛んでいけばいいわけで、40年ほど前のことだが、佐用町で採取したウマノスズクサを移植した高砂市西畑の自宅に、多分、現在観察を続けている約2km離れたこの場所からジャコウアゲハが飛んできて産卵をしたことがあって、相当の遠距離でもウマノスズクサを察知する能力があることを確認できている。本日はその逆で、母チョウがウマノスズクサの存在を探しあぐねて飛び回り、近くにある食草にまでなかなかたどり着けない事例を観察したことになる。
 ジャコウアゲハはウマノスズクサをみつけてからトゲのある足の毛で葉っぱを傷つけ、揮発成分を感知して産卵対象だと識別していることが知られている。葉っぱに傷をつけなくても遠い位置からウマノスズクサの存在を感知した40年ほど前の事例は、気孔から放たれるわずかな化学成分を感知した結果だと理解していたのだが、遠い位置にある食草の感知は想定以上に容易ではないということだろうか。一気に食草のある場所へと飛んで行かなかった今回のじれったい母チョウの挙動は解せなく、ジャコウアゲハの生態についてはまだわからないことがある。
posted by クジャクチョウ at 23:50| Comment(0) | 日記

アオスジアゲハの珍しい事例

 ジャコウアゲハの休憩場所となっているキンモクセイの木陰をのぞくと、いつもならこの時間帯でも暑さを何とも思わないような飛翔を見せるアオスジアゲハが、休憩場所を探すような動きをしているので注視する。やがて好みの場所が決まったようで、わずかに残照があたる葉上に静止し時には翅の全開姿勢をとったりする。
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よくみれば、この個体は右の後翅が付け根から前翅の上側へとずれていて、飛翔中になにかに強く当たったせいなのか自力では元にはもどせないらしい。
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間近まで接近できないため雌雄の判別ができないが、観察中にしきりに他の個体が求愛をするように近づくところからおそらく♀だと思われる。
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この個体は執拗な他の個体の接近に対して特に反応することはなく、ジャコウアゲハの♀の挙動を追い続けたあとで再確認した17時41分にもそのままの位置にとまっており、このまま眠りにつくと思われた。
posted by クジャクチョウ at 23:45| Comment(0) | 日記

2019年08月07日

深夜の羽化記録は易しくない

 生息地のウマノスズクサから生活道路を横断し、側溝に架かる鉄管を渡って児童公園まで移動してから桜のひこばえ葉裏で前蛹化したジャコウアゲハが蛹化したことを2日後に確認。
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その蛹の羽化の記録をとろうと数日後に持ち帰って経過観察をしていたが、7月28日の蛹化から9日目となる8月6日の23時時点で黒化度が増して、8月7日の深夜に羽化することが想定できた。
 深夜の羽化記録に関しては、7月18日、ゴマダラチョウの深夜の羽化に際し、ビデオONとしたまま眠りにつくという方法でうまく撮影記録がとれたが、
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7月26日にジャコウアゲハで同じような深夜の羽化記録を試みたところ、羽化直後に蛹殻の下方へと移動して翅を伸ばしていて、羽化の瞬間からのいい記録がなく、最後に翅が伸びた姿しか記録できなかった。
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 今回はその失敗を参考に、蛹殻の上下いずれで翅を伸ばしても画面に収まると読んだ設定で眠りにつき、なぜか目覚めた3時半、眠っている間の羽化の瞬間はなんとか記録できていたが、
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蛹殻よりも上の桜の葉っぱを足場として翅を伸ばしていたのは想定外で、かつ思った以上に大型の♀で、すっかり翅を伸ばしたあとでも頭より少し上の部分が記録できていない。
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羽化の瞬間の記録を撮るのには、深夜といえども粘り強くずっとついているべきだとあらためて思い知らされている。
posted by クジャクチョウ at 22:33| Comment(0) | 日記

2019年08月05日

ウマノスズクサは刈り取られてしまった

 昨日羽化したジャコウアゲハの1♂3♀に対し、赤マジックで前翅裏に8/4とマークをしてバルコニーから放したところ、1♂だけが庭のゴーヤにとまってまだ飛び去ろうとしない。
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その記録をとってから「青少年のための科学の祭典」へと向かったのだが、本日、まさにじりじりと肌を焼くような猛烈に暑い日差しがやや緩んだ16時前にジャコウアゲハの生息地へとサイクリング。土手が遠目に見える段階で除草作業が終わっているのがわかる。まず、自転車を止めた児童公園内で休憩中のジャコウアゲハを探してみると、ノブドウ周りには1♂しかいない。
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キンモクセイの樹が立ち並ぶ部分では、台風8号の接近で風が強いせいかいつもの木陰の葉上ではなく、風による揺れが少ない地表に近い部分で暑さをしのいでいる。
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♂だけのツーショットも見られる。
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 公園を出て除草された土手下平坦部の確認に向かい、ウマノスズクサのすべてが刈り取られてしまった光景に目を疑う。
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高砂市の担当者に「ウマノスズクサの位置がわかるように周りの草を刈り取っておくから」とお願いし、委託業者にそのように指示しておくとの約束はまったく果たされていなかった。酷暑のもと鎌をふるったあの作業はいったい何だったのか。国土交通省による土手斜面の除草も土手上部の高い位置まですっかり刈り取られていて、残るウマノスズクサはごくわずか。
 がっかりしている筆者の姿を見つけてやってきてくれたかと勝手に思ってしまう♀が、産卵対象の食草を探すような飛翔をみせるのが哀れで仕方ない。
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再び公園に戻って、終令幼虫が公園内へと非難して蛹化してはいないかと探してみたが見つからず、先ほどの個体より新鮮度が高い♀が飛び出してきて、いったん土手側へと飛んでいきながらウマノスズクサがなくなっていることに気づいたかどうか、
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公園側へと舞い戻ったかと思うと木陰が多いキンモクセイのある場所へと飛んで行ってしまう。たぶん休憩し始めたはずだと木陰を探して回ると、なんと交尾ペアが目に入る。
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♀の新鮮度から先ほどの個体のように見え、ここの木陰には複数の♂が集まっていたことですぐにアッタクされた結果だと納得はいく。この交尾ペアの周りに次々とチョッカイをいれにくる♂がいるのはギフチョウやシルビアシジミでもよく見ることで、
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結局はあきらめてすぐ近くの葉上で休息し始める。
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あらためて交尾中の♀の前翅を確認したが赤マークはみられず、依然として約2km移動してきた個体には出会えないまま。
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2019年08月04日

子供の発想は実に新鮮

 青少年のための科学の祭典2019:2日目。昨日に続けてチョウアルバム作成のトップバッターはチョウ大好き少女の高原さん(中2)で、これまで自作したアルバムのチョウ種名をすべて記録していて、そこにはないメスアカムラサキのペアを提供。次いで、一緒に来たかったのに別用があってこられなかった弟のためにと、ゼフィルスのペアをアルバム化。顔出しでFacebookへの投稿OKということで記念撮影。
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 本日も終了16時に対して15時半すぎまで「チョウアルバム作成」「チョウと蛾の判別」ともに待ち行列ができる盛況が続き、
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12時には加古川市会議員のつげあつひとさんがわざわざ時間を作って駆けつけてくださり、加古川市には絶滅危惧種が7種もいるという実態に驚かれる。ヒメヒカゲの生息地では太陽光発電の設置で草原環境が破壊された現実を伝え、加古川の豊かな自然を守っていくことの重要性を再認識していただいた。
 そしてこの日もオジサマたちを驚かせてくれたのは4歳の少女で、
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世界にただ一つだけの美しすぎるキアゲハの新種を、
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黙々と塗り上げて見せてくれた。昨年と違って塗り絵の構成を変え、実物標本のカラー印刷をなくして、モノクロの原紙だけとしたことで、幼児の新鮮な発想力が引き出せたと思われる。
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2019年08月03日

青少年のための科学の祭典2019-初日

 1)チョウアルバムの作成、
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2)チョウと蛾の判別、
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3)ぬり絵
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に加えて、今回から、4)チラシ用紙を使った簡易チョウ折り紙を追加。
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アンテナ部分に百均のネジリッコを使う方法を妻が考案して、新たな人気コーナーとなる。ぬり絵では、上図のような見事に美しいゼフィルスが誕生し、さらに驚かされたのが5歳少女のまさに天才的作品。
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多色クレヨンを使い分けて、大人にはまず描けないカラフル・ギフチョウを仕上げ、
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続くゼフィルスも、色合わせを考えながら物静かにしあげていくその様子は、とても5歳だとは思えない風格を感じさせ、
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できあがった作品はまちがいなく
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「才能アリ!」
posted by クジャクチョウ at 22:16| Comment(0) | 日記

2019年08月02日

ウマノスズクサが目立つように

8月に入り高砂市による土手平坦部の除草が始まるので、ウマノスズクサを残してもらうための周辺の草刈りをする。7月中に周辺のチガヤなどを根こそぎ引き抜くなどしておいたが、2週間以上たつと緑の草が繁茂して、ウマノスズクサまわりにチガヤが生長してきている。
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児童公園ではクマゼミの合唱が始まっており、ジャコウアゲハもすっかり目覚めて土手周りを4-5頭の♂が飛びまわっている。昨日羽化したメスに赤マジックで8/1とマークして自宅で放した個体がきていないかとの期待があるが、その姿はみえない。
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 早速、持参した鎌を使ってウマノスズクサ周りの刈り取りを始める。浮き出てきたウマノスズクサの葉表に複数の卵がみえ、さらに葉裏への産卵もみる。
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草刈りによって周辺のチガヤがなくなるのは、幼虫たちにとってはちょうどの陰がなくなり、今の草刈りは蛹化場所として好ましい環境の破壊でしかないことは百も承知。終令幼虫がはっきり見えるようになって、余計に申し訳ない気持ちとなるが、
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他の草とともに食草が刈り取られるのを回避するための苦肉の策だとわかってほしい。平坦部のウマノスズククサまわりの背丈の高いチガヤや緑濃い草をできる限り刈り取ってみたあとで、Before/After の撮影記録を比較してみると大汗をかいた作業だったわりにその成果が目に見えにくい。
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高砂市の指定業者の方に、これが刈り取りせずに残してほしい草なんだな、とわかってくれることを願う。草刈りを終えるころ、土手斜面にジャコウアゲハのメスがやってきているので近づくと、赤マジックのマークがない個体で、アカツメクサで盛んに求蜜をして回っていた。
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国土交通省による土手斜面の草刈りもまもなく始まるが、委託業者の人たちにはウマノスズクサの存在が気になることはなく、県道沿い1m幅に残るウマノスズクサにどれだけ除草の魔の手が伸びるのか、それも心配。

posted by クジャクチョウ at 21:10| Comment(0) | 日記