
ここに移しておいた幼虫は順調に成育しており、

ウマノスズクサの細い茎に帯蛹となった蛹もみる。

意外だったのは第2化の♀による産卵も観察できたことで、

平坦部全体の状況を調べている最中に、翅にほとんど損傷のない♀がやってきて目の前で産卵する光景まで目にできる。さらには翅が傷んだ♂も飛来する。

土手の斜面部分の除草は国土交通省の管轄で、6月にも第1回の作業が入るものと早合点して、6月9日にハサミ利用で、産卵対象が土手斜面にはないようにと、ウマノスズクサを根元近くからすべて切り取り、その作業で指の皮がむけるという目にもあったのだが、梅雨入りでたっぷりと水分が補給されたせいか、斜面一帯のウマノスズクサが一気に復活している。まさかと思いながら斜面に踏み込んで調べると、幼虫が次々とみつかり複数の産卵も見られる。

この想定外の状況に、幼虫すべてを平坦部のウマノスズクサへと移し、卵は持ち帰って孵化してから現地に戻すことを考える。国土交通省による除草作業がいつだったかと2019年を振り返ると、第1回の除草は8月上旬に実施されていて、6月にあるものと思い違いをしていたことが判明する。本日移した幼虫は合計で約60個体。8月上旬までにすべてが蛹にまで育つことはなく、本日、幼虫を移したことは十分意味があったはず。移した終齢幼虫の中には、チガヤの葉裏へと移動して蛹化準備に入りそうな個体も見られ、

最後に公園内に移植したウマノスズクサが3株ともしっかり根付いていることを確認して調査を終了。
