ジャコウアゲハの発生地を調査した帰路、高砂高校の正門にある2か所の大きなソテツを調べ、クロマダラソテツシジミの新たな第4発生源であることが確認できた。


高砂高校のソテツは9月28日に発生の痕跡を見ていてその記録もとっているが、本日、新芽が切られたと思える株の綿毛部分に幼虫か蛹が残っていないかとていねいに見ていくと、羽化したばかりの♂がいて確証となる。

あらためて周囲を調べると、手入れには大きな脚立がいると思える高い位置に、最近伸びたと思える茎葉が複数あってそのまわりや、新芽がないソテツの根元まわりなどに3-4個体の飛翔も観察できる。


新芽のない褐色の綿毛で覆われた部分や、固い葉っぱの上にも産み付けられた卵が観察でき、孵化後の幼虫の動向が気になる。

さらに影となった裏側なども調べると1本だけ新芽が出ていて産み付けられた無数の卵がみてとれる。

これは世話をしている人にしてみれば再び切り取る対象となるのは自明で、勝手ではあるが、ウマノスズクサを切り取る目的で持参していたハサミで根元から切り取って回収。
この様子では西畑4丁目の自治会館敷地内にあるソテツも今一度調べる必要があると考え、帰宅前にそちらへと迂回する。敷地内にはソテツが3か所植栽されていて、

到着時点ですでにその周りに複数頭のクロマダラソテツシジミの飛翔がみられ、第5発生源を確認できたことになる。ソテツの葉上には交尾個体もみられ、

1株には新たな茎葉として生育する準備が整った豊富な新芽があって、複数の雌雄個体がこだわるように集まっている。

今までみてきたどの場所よりも♀の数が多く、


これらの新芽にはきっとおびただしい数の卵が産み付けられるはずで、その新芽が生育して食害が目立ってきた段階で、見苦しくなったソテツを切らなくては、と考える住人が出てくる可能性があり、継続観察が必要だ。
サンゴジュの垣根が続く自宅近くまでもどってきたところで、ヤマトシジミとは違う動きを見せるシジミチョウがいるのでアメリカセンダングサの花蜜を求めて止まるまで待つと、クロマダラソテツシジミだ。

吸蜜を終えて葉っぱ上で目いっぱいの開翅姿勢をとってくれた時点で、低温期型のきれいな♀だとわかる。

太陽光の反射角度によって、目の覚めるような構造色が見えるのだが、このときはそういう角度での撮影はできず。
posted by クジャクチョウ at 19:02|
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