
腹節部の広がりも顕著となるとやがて口吻部分に亀裂が入り、羽化が始まる。

翅がすべて脱出する時点で低温期型の♀だとわかる。

この個体でいつもと違っていたのは、口吻の機能チェックにやたら時間をかけ、丸めては伸ばす動作を実に44回も繰り返したこと。


何が問題なのかとよくよく観察していたら、どうやら先端部がいつまでも丸く絡み合っているのがダメらしく、37回目あたりでようやく先端部分が1本に伸びるように変化していき、44回目で長い秒数をかけて納得がいったのか、それ以降は口吻を伸ばすことがなくなった。


吹き流しに移そうと指に乗せると、すでに飛ぶ気満々。それならば、とお隣さんの花壇に残るヒメツルソバの花に止まらせてみたが、再びの寒波が冷たい風を吹かせ、このままではかわいそうに見える。

仕方なく再度手指に移し、室内の吹き流し内でしばし様子を見ることとする。