タニウツギの花に来るクロアゲハとオナガアゲハの撮影をするが、青空を背景にするとチョウ自体が暗くなってしまう。




日本チョウ類保全協会理事の永幡さんからの指摘で名前がわかったタンナサワフタギでシロシタホタルガの幼虫が花穂を食っている様子を撮影記録しておく。

路面を流れ落ちる部分にできた水たまりそばではカラスアゲハが吸汁しており、何とか美しい翅表を記録しようと飛翔を追ってみるが難しい。


昼食タイムに渓流沿いのガクウツギにウスバシロチョウが止まるのに気づき、足場の悪い伐採後を走って近づくと、まちがいなくガクウツギで蜜を吸っている。

本種がネギボウズやグミなどの白い花を好むことは十分体験済みだが、ガクウツギが咲く頃にウスバシロチョウを見ること自体が珍しく、ガクウルギの花芯ど真ん中へと口吻を差し込む場面の記録も取れる。

次いで、悠然と現れたモンキアゲハの飛翔を追うと、咲き残る藤の花で少しだけ吸蜜したあと、

タニウツギへと移って、その後は長い時間をかけてこの花の蜜を楽しむ光景をビデオ撮影。

この個体は、左前翅が羽化不全化かなにかで破損していて、その部分に白い鱗粉に見える模様が入っている。手元にとって見ていないので何とも言えないが、もしも鱗粉だったならずいぶん珍しい斑紋異常個体だったことになる。このあたりの山斜面にはシライトソウの花が群生して咲いているのでその撮影記録も取っておく。

しばらくしてタニウツギの花にやってきたミヤマカラスアゲハの♀を撮ったビデオ記録は、日当たりのいい部分で吸蜜してくれていないためあまりに鮮明度が低すぎる。

タニウツギを訪れるアゲハ類があまりに少なく、道路上へと戻ると第一化の美麗アカタテハが遊んでおり、この個体としばらく鬼ごっこ。撮影記録をとろうと近づくとすぐに飛び逃げるという繰り返しで、アカタテハがシダ類の茂る草むらにとまりそうだが、結局また飛び逃げるだろうと撮影をあきらめて歩き始める。50mほど前方でミヤマカラスアゲハが湿り気のある泥地となった路面で夢中になって吸汁しているのが確認でき、小走りで向かってから最後はゆっくりと接近して撮影。


すぐに手づかみできそうだと手を伸ばすと意外に敏感。
再び50mほど先の木の葉に何か白いチョウがとまったのに気づき急ぎ足で近づくと、木の葉から移動してニガナの花で蜜を求めるモンシロチョウで、ビデオ撮影ONで接近すると、飛び立つ姿勢から翅を広げて飛び立った瞬間までの記録が撮れている。


再び湿り気のある路面に何か来ていないかと歩くと、いつの発生かわからないが翅の損傷が痛々しい越冬明けのテングチョウ2個体が、路傍の苔むした部分で吸汁している。

さらには、いきなり飛び出してきて高い位置の葉上で休むコミスジもみる。本個体はホシミスジにみえたが撮影記録からコミスジだとわかる。

帰路、アザミの花が多い場所でモンシロチョウが清楚な姿で吸蜜する場面の記録もとれる。

アザミの花は多いのに、クロ系アゲハの訪問はなく、往路に飛んだサカハチチョウもみられないまま撤収。