2021年06月23日

ヒメヒカゲはジャノメチョウと置き換わる。今年初見のセセリチョウ2種を観察。

ヒメヒカゲの調査を最後にするつもりで現地到着13時半で生息地の草むらへと踏み込む。最初に飛び出したヒメヒカゲは多分後翅が野鳥に食いちぎられた♀。
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次いでウラナミジャノメの♀がすぐに開翅して見せてくれる翅表は太陽光の当たり具合で異なる模様があるように見える。
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この草原にジャノメチョウが多くなればヒメヒカゲはほぼ終わりで、まさに今日はそうした様相で大きなジャノメチョウが次々と登場し、少し飛んではすぐに葉陰にとまって翅の開閉を繰り返す。
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ヒメヒカゲも複数個体がまだ頑張っているよ、とやはり翅のどこかが傷んだ状態で飛び出し、撮影を嫌ってすぐに飛んでしまうが、とまればすぐに翅を開いて見せてくれる。
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6/21に確認した卵2個はイノシシの踏み込みでつぶされたらしく、その後に新たに産卵されたと思える2個がみつかる。
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6/21にキマダラセセリとミドリシジミがみられた場所に行ってみると、ホソバセセリが登場してケネザサの葉上に口吻を伸ばし、
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ミドリシジミは破損した翅の隙間から緑いろの輝きが見えないから多分♀だと思える個体がハンノキの葉陰で休んでおり、証拠記録だけでも撮っておく。
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もう少し全体が取れないかと腕を伸ばしてファインダーを見ない状態で適当に撮影した結果は、いつの間にか体の向きを変えてしっかりこちらを向いている。
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カノコガは何度か出会っているが、本日、ようやくフォーカスのあった画像記録がとれ、
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カキランの花がまだ咲いているのを記録して立ち上がったそのとき、
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今年はもう会えないかと思っていたオオチャバネセセリが飛び出てくる。
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撮影時には全く気付かなかったが、頭をねじってこちらを凝視しているように見え、このような姿を見たことはない。やがて場所を変えて向きも変えて止まったときには、いつもの頭の向きをしている。
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ヤマトキソウは6/21に見た状態から特に変化がなく、
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種が飛ぶのかどうか興味があるが、今年のヒメヒカゲ調査は本日で終わりとする。



posted by クジャクチョウ at 21:49| Comment(0) | 日記

2021年06月21日

ようやく産卵を観察

2021年6月21日、ヒメヒカゲの生息調査も終盤。観察個体は16時から30分の調査で1♂5♀。
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その最中、今年初めて産卵を確認。卵発見のきっかけは環境省カテゴリー準絶滅危惧選定で食虫植物のムラサキミミカキグサで、ぽつんと咲く花の撮影記録をとったすぐそばでヒメヒカゲの卵が目に入ったという経緯。
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1個はコイヌヌハナヒゲの枯れた葉に、2個目は短い葉の先端部に産み付けられていて、
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いずれも同じ母蝶による産卵だと思われる。
posted by クジャクチョウ at 19:00| Comment(0) | 日記

2021年06月20日

37年ぶりのミヤマチャバネセセリ再発見だが

加古川市では過去に記録されているが、その後の発生が確認されていないチョウとして、オオムラサキ、スミナガシ、クモガタヒョウモン、クロシジミ、サツマシジミ、アオバセセリ、ミヤマチャバネセセリの7種があるが、本日:2021年6月20日、1984年に発表記録のある志方町で、ハギの花で吸蜜するミヤマチャバネセセリを観察した。37年ぶりの再発見だが、撮影記録を撮ろうと接近した動きで飛ばれてしまって、撮影記録は飛び去った後のハギの花の記録だけ。
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ミヤマチャバネセセリの行動習性をよく理解できていないが、同じ場所に居ついてくれるのであれば何日か通って出会いを期待したい。
 慰めは6月9日の発生確認から12日目で、なおかつ翅に損傷のないキマダラルリツバメを2個体観察できたこと。両者が絡みの追飛翔を繰り返す様子もビデオ撮影記録がとれ、2個体ともに近接撮影ができる位置にとまってくれるという親切サービスもしてくれた。
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 他にはヒカゲチョウが飛び交い、ミズイロオナガシジミも先日:6月19日にみた個体ではない新たな個体がコナラの幼木へと飛来し、
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点々と居場所を変えて飛ぶのについてまわり撮影記録をとる。 
posted by クジャクチョウ at 23:30| Comment(0) | 日記

2021年06月14日

キマダラルリツバメは五度目の訪問で目的を達成

天気が良くなりすぎて気温も高く、まさかとは思いつつ12時から20分だけ様子をみたが、キマダラルリツバメが飛ぶ気配は全くなくて退散。あらためて17時到着で観察を始めると、コナラの梢まわりで2個体が絡み始め、やがて卍飛翔で高く飛んだあと、1個体の動きに注意して見守るとコナラの葉上にとまって翅を開き始めるのが視認できる。急ぎビデオカメラの望遠モードでその個体をとらえて撮影するが、あいかわらずフォーカスがあっていても鮮明度が低い画像しか記録できない。
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望遠撮影をあきらめてこの個体に向かって「こちらに来て!」と念じてみる。その念力が通じたのかどうか、しばらくして飛び立った個体がこちらへとやってきて何度か旋回飛翔を繰り返し、そのあたりのどこかにとまりそうな動きをみせる。期待を込めてなお見守ると、ついにススキの葉上にとまってくれてすぐに開翅姿勢をとる。ススキの葉は風に揺れ続けるが、翅を全開状態に広げている様子を少しずつ接近して撮影し、
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ついには10cmほどに近づいても開翅状態でいてくれる。
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18時半までは粘る覚悟でやってきた五度目なのだが、わずか20分で目的を達成。あとでじっくりと撮影記録を見れば、翅には幾筋ものスレ傷があり、右後翅の尾状突起も1本が欠けた個体だとわかるが、京都産に比べると青い鱗粉が大きいという特徴はしっかり記録できていて大いに満足。これまでの仲間の撮影記録と合わせ、今年は今までに3個体の発生を確認できたことになる。
posted by クジャクチョウ at 22:55| Comment(0) | 日記

ヒメヒカゲがイヌツゲで吸蜜

例年より半月ほど早い終盤の様相を確かな個体数把握で記録しておくべく、10時50分から調査を開始。すぐに飛び出すのは翅がほとんど傷んでいない♀でほぼ同時に2頭。撮影記録を撮ろうとするとすぐに場所を変える動きでけっきょくこれら2個体の記録は断念。ウラナミジャノメも2頭が続けて飛び出してすぐに翅表を開いて見せてくれることからいずれも♀だと確認できる。
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次のヒメヒカゲは右後翅が傷んだ♂で、続けてやはり翅の縁が傷んだ♂が飛び出す。
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まだ新鮮度が保たれた♀もみられ、こちらは撮影記録をとらせてくれる。
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その直後、イヌツゲにとまる個体が花に口吻を伸ばしているのは間違いなく、急ぎビデオ撮影。
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帰宅後に再生して口吻を伸ばして吸蜜をしている状況の静止画像をしっかりと切り取る。
posted by クジャクチョウ at 22:00| Comment(0) | 日記

2021年06月03日

ウラナミジャノメがノイバラで吸蜜

いつ雨が降り出してもおかしくはない曇天下、13時55分からヒメヒカゲの個体数調査を開始。草原一帯を吹き抜ける風が影響して自発的に飛び遊ぶ個体は少なく、棒を使って驚かせながら草むらを歩く動きで飛び出す個体を数える。最初の個体は前翅後翅ともに野鳥に食いちぎられたと思えるあわれな姿で、
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眼状紋の「蛇の目」が野鳥を驚かすとの説が妥当かどうか怪しく思えてしまう。ウラナミジャノメの個体数が一気に増えていて、ついそちらに目を向けてしまうが、本日もすでにマーキングをしたヒメヒカゲとの再会があり、ずっと元気にしていてね、と撮影記録をとる。
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6月1日、2日のマーキング個体はいずれも♀で交尾を済ませたかどうかはわからない。まだ新鮮そのものの♂は前翅裏面に眼状紋がない個体だ。
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ノイバラの白い花が多く咲く草むらへと飛ぶウラナミジャノメを目で追うと、例によって一瞬だけ花にとまってすぐに飛ぶ動きを見せる。やはり吸蜜はしないのか、と思いながらもさらに動きに注意すると再び花にとまり、今度は飛び立つ気配がない。
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すぐに望遠モードで撮影しながら少しずつ接近し、ズームアップで十分撮影できる地点で腰を下ろし、どうか口吻を伸ばしていてくれと願う。
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 帰路についた車の中ですぐにこのビデオ記録を再生し、ファインダー内の小さな映像でも明らかに口吻を伸ばしていていることを確認できる。思わず「よーし!」と声を上げ、妻にも見せながら喜びがこみあげてくる。2008年から14年間観察を続けてきて、初めて記録できた待望の吸蜜シーンなのだ。(吸蜜時間はPCに取り込んだ編集で約90秒であった。5月26日に記録したイヌツゲでの吸蜜例の月刊むしへの投稿がまだ受理されていなく、編集者側で採用しかねているように思えていて、今回のノイバラでの吸蜜記録と合わせるなら受理される可能性が高くなると考え、改訂版を作成して再投稿をした。)
posted by クジャクチョウ at 22:00| Comment(0) | 日記

2021年06月02日

ヒメヒカゲの生息調査:Ser.7

  ヒメヒカゲの発生状況は、確信犯的採集者に情報を与えるため公表を控えてきたが、♀による産卵が十分進んだとみられ、マーキング対象の新鮮個体も減少してきたことから、今年最初のブログ記載とする。
 これまでに観察できていない早朝のヒメヒカゲ生息地の様子を見る目的で、現地到着は7時15分。
 期待するのは朝露を吸汁するヒメヒカゲだったのだが、そのような個体は全く観察できず、ときどき太陽が顔をだしても自発的に飛びだす個体があまりに少ないのは想定内。不思議なのは、飛び出してくるのがほとんど♀だということで、期待した朝露は残っているが、吸汁する個体には出会わない。
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♂は早起きが苦手なのか、なかなか飛び出してこない。ネットで捕獲して本日初めて2-1と書き込んだ個体は、その記録をとりたくて近づくとすぐに飛び逃げ、しかも数字を書き込んだ側へと回り込む動きで再び飛び逃げてしまう。
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手前に草がかぶらないとまり方を待とうなどとぜいたくを言っている場合ではなく、とにかく撮影記録をとっておく。できればすべてのマーキング個体の記録をとっておきたいのだが、放したとたんにすぐには追いかけられない遠くまで一気に飛び去る個体もいる。当のヒメヒカゲの側で考えれば、まずはいきなり網に閉じ込められ、次にはピンセットで翅を抑えられ、何をされるのかと思えば赤マジックで数字を書き込まれる。次はなんだ?と思ったところでなんとか解放されたが、もう二度とこんな目にあいたくはないからできるだけ遠くへと飛び逃げよう、となる。
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当方としてもできれば美しい翅を汚すのは避けたいのだが、環境保全活動をしている生息地でなおかつ私有地だと知っていながら乱入して採集をするとんでもない輩を排除するために心を鬼にして継続している。マーキングに意味があると感じることとして、5月28日に赤ポチを入れた個体に翅がほとんど傷んでいない状態で再会できるのはうれしい。二度目となるが、以降の行動を知る目安として2-4と書き込んでから撮影記録をとろうと接近すると、すぐに翅を開閉して見せてくれる。
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 昨日(6/01)マーキングをした個体にも出会える。
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これらの調査中に今まで気づかなかったヤマトキソウ(Pogonia minor兵庫レッドデータブック:Cランク)が2か所に分かれて咲いているのがみつかる。
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ヒメヒカゲとは色の違いですぐにわかるウラナミジャノメも飛び出してくる。
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 本日の朝早い時間帯の観察数をこれまでの10時以降の個体数と同等に比較はできないが、可能な限り♂の数も調べておく。そのために草むらを歩く過程で、足元近くで休憩していたと思えるウラギンスジヒョウモンを驚かせて飛び立たせてしまうが、幸い、ビデオ撮影ができそうな場所にとどまってくれる。その様子をまずは離れた位置から確実に記録し、
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次いで少しずつ近づいていくと、ゆっくりと翅の開閉動作をし始める。その動きをできる限り手振れしないようにとズームアップ撮影で記録する。
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朝早くやってきて得られた想定外の成果だ。次いで、5/28日に赤ポチを入れた新たな個体が、こちらも新鮮なままでいる様子を記録。
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約1時間の調査を終えようかという段階で、裏面の褐色鱗粉が濃いヒメヒカゲの♂がいるので接近してよく見ると、前翅の眼状紋がこれまで見たことがない形となっているのに気づく。
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ヒメヒカゲの眼状紋に変化が多いのはよく知られているが、こうした撮影画像だけで十分その特徴を記録として残すことができる。さらにいえば、このような斑紋変異は学術的には重要ではないとされていて標本として並べ比較する必要はさらさらない。
posted by クジャクチョウ at 23:30| Comment(0) | 日記

自然観察ノート