2021年07月21日

シルビアシジミを現地に戻す

7/16から19にかけてシルビアシジミが羽化し、蛹となった2個体とまだ幼虫段階の個体すべてを合わせて高砂市の生息地へと戻しに行く。現地の除草作業はまだで、戻した個体がどのような運命をたどるのかわからないが、卵から回収してここまで育てて戻すことが、できることの精一杯だ。吹き流し内から手指に乗せて外に出すと、あっというまに飛んで行き、どこに行ったのかと探しても見つからない。
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蛹2個体はミヤコグサの根元近くの草むらに転がしておく。
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飛ばした個体を探して歩くうちに、現地で羽化してかなり日が経ったと見える♀がみつかり、その撮影記録を撮ろうと近づいたその時、ツバメシジミの♂がやってきて絡み飛翔が始まってしまう。2分以上は続いただろうか、やがて絡みがとけてシルビアシジミはミヤコグサで吸蜜し始める。
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その様子を記録していると、吸蜜し終えた母チョウはすぐに産卵行動をみせる。
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結局目の前で1個を産卵して飛び去ったが、この場所はやがて除草されてしまう可能性があり、再び卵を回収する羽目に。この調子では妻の言うように切りがないこととなるわけで、この卵1個の回収を最後にあとは自然の成り行きに任せる。

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2021年07月16日

シルビアシジミが羽化

高砂市のシルビアシジミ生息地で除草作業の犠牲となる可能性がある卵を6/25,28に産卵直後も含めて複数個を回収してミヤコグサで飼育中だが、本日の午後、羽化したばかりの♂が網戸にとまっていて驚く。現地で食痕があるミヤコグサも数本切り取って持ち帰っており、その中に幼虫がいたものと思われ、解放系で飼育中に終令段階の幼虫が脱走してどこかで蛹化していたらしい。まかり間違えば洗濯物を取り込む際に外へと飛ばれていたことも考えられる危ういタイミングで気づいたことになる。ミヤコグサの花にとまってもらって撮影記録をとっておこうと手指に飛び移らせてそっと花へと近づけると、
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ほんの一瞬だけミヤコグサにとまってはくれるが、すぐに網戸へと飛んでしまう。せっかくのきれいな個体が網戸との接触で傷ついてはもったいないため、吹き流しへと移して次の羽化個体と合わせて生息現地へと戻す予定。5本以上の茎を束ねて小さな容器に挿してあるヤコグサをほぐしながら水替えをする段階で、蛹が2個体と中令幼虫3個体が確認できる。みえない茎は部分にも幼虫がいるかもしれないが細かくは調べることなく、密閉系の容器におさめて飼育を続ける。
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2021年07月15日

ジャコウアゲハの幼虫と卵を移動

2021年7月14日:まさか昼過ぎにゲリラ雷雨に急変するとは考えられない晴天猛暑の昼前、除草前の路肩部分から1.5mを外れる土手斜面で、何もしなければ確実に刈り取り作業の犠牲となるジャコウアゲハの卵と幼虫を探して路肩部分へと移す。傾斜部を横伝いにカニ歩きをしながら深い草むらでウマノスズクサを探して葉裏をすべて確認する作業は楽ではなく汗が噴き出す。結局、撮影記録もとらず、正確な個体数を記録せずに次々と路肩部のウマノスズクサ群へと移していったため、卵と幼虫の数は10卵と30個体ていどだと推定。そのあと路肩部で蛹を探すと、新たな枝が伸びたアキニレで蛹化したのは1頭だけで、
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あとはウマノスズクサやトクサの茎、チガヤやノラニンジンの茎や葉裏、セイタカアワダチソウの葉裏などで帯蛹となる個体が20頭ほど見つかる。なかには蛹化したばかりで陽光に照らされて濡れた体が光って目立つ蛹もあり、
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寄生バチの攻撃に合わないかと心配になる。最後の蛹は県道79号を加古川河川敷へと横切って渡れるところにある道標を支えるコンクリート台の草陰で、
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越冬蛹が直接コンクリートの壁面についていることもあって、不思議によくこの場所を選んでいるのだが、夏の時期にもここで蛹化する個体がいることを知る。後日、あらためて土手斜面から下端部分のウマノスズクサにいる可能性がある卵と幼虫を探して回収をする。
2021年7月15日:除草前に卵と幼虫の回収を引き続き、土手の最下端部から斜面にかけて実施。結果的には産み付けられてから間もないとみられる卵が3か所(3, 4, 5, 1)で13個、
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幼虫は初令4から若齢、中令、終令の合計17個体。
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この間、もぎ取るウマノスズクサの匂いに惹かれてだと思われるジャコウアゲハの♀も飛来してアカツメクサで吸蜜をする場面も見られる。
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後翅の尾状突起はすっかり欠けた個体で、まだ産卵をする可能性もある。なお、下端部で蛹を探すとチガヤの茎と背高く茂ったヨモギの葉陰でその小さな茎に帯蛹となった2個体がみつかる。
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土手斜面部で路肩から1.5m範囲外となってしまう蛹も4個体を帯蛹となっているセイタカアワダチソウの葉っぱごと切り取って、安全な位置に移しておく。なかには蛹化直後の体が柔らかい段階でハチに攻撃されたと思えるあわれな姿となった蛹も観察でき、撮影記録をとっておく。
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昨年、2020年7月12日にフタモンアシナガバチが蛹化直後の蛹をかじっている場面の記録をとっているが、
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2015年に飼育中の蛹からでてきたコキアシヒラタヒメバチの記録とあわせて考えると、ウマノスズクサを食べて毒成分を体内に取り込んでいても、その毒成分をものともしない天敵がいるということになる。事実、高砂市の生息地では、毎年、コキアシヒラタヒメバチにやられたと思える穴が開いた越冬蛹を複数見ている。今年、越冬蛹が集まるかどうか興味があるアキニレの木の周りを調べると、蛹化目的とみられる終令幼虫が1頭、枝部分を移動していて、数分後に観察するとどこにいったかわからなくなっていた。おそらく枝葉が入り組んだ安全な場所で蛹化するはず。
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2021年07月11日

ハチ高原:高丸山に遠征

養父市の天候を何度もにらんで直前の10日夕刻、加古川の里山・ギフチョウ・ネットの有志4名(TT, YT, N, S)で遠征決行を選択。大阪からのNさんがJR利用で到着した8時半、YTさん運転のスバルで宝殿を出発。途中、朝来市のKoさん宅に寄って、オミナエシで域外飼育中のウスイロヒョウモンモドキの卵、幼虫、そして羽化した複数の成虫を見せてもらう。
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ハチ高原までKoさんも同行され交流促進センターの蝶標本の入れ替え等の作業。現地観察は当初の4名で登山道を歩く。鞍部からシカ除けの柵で囲った保全地域2か所に入り込んでウスイロヒョウモンモドキを探したが見つけることはできず。いつのまにか京都からKiさんもやってきて合流。広い草原にはアザミの花が多く、あたりはアザミでの吸蜜を楽しむウラギンヒョウモンが多く、きれいな個体を探して撮影するのが精いっぱい。
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Nさんが筆者愛用のビデオカメラでの撮影ではどのような画像が記録できるのか知りたいというので、いくつか興味を持ってくれそうな静止画像を選別してメール添付で配信したところ、
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想像以上にきれいな記録だとの評価で、機種(SONY HDR-CX485)を教えてほしいとおっしゃる。草原では新鮮で美しいコキマダラセセリもみられ、美しい翅表を見せてくれる個体もいて慰めとなる。
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期待したギンイチモンジセセリやミヤマチャバネセセリの登場はなく、TTさんが見つけたのはオオチャバネセセリでNさんによる撮影記録を借用して示しておく。
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草原を飛び交う中にはひときわ大型のウラギンヒョウモンが混じっていて、TTさんがあれはなんだろうと気にされていたが、アザミで吸蜜中の大型の♀を撮影記録した後翅に、オオウラギンヒョウモンに特徴的なM型の紋がみられ、
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たぶんウラギンヒョウモンの個体変異だと思うのだが、「兵庫県の蝶」の共著者であるKoさんにメール添付で問い合わせると、専門家に鑑定してもらうとの返信。
 高丸山では12時前になっていきなり雷が鳴って小雨が落ち始める。これは気象庁による養父市地域の天気予報がみごとに当たった状況で、YTさんの判断で急ぎ山をおりる。交流促進センターで昼食を済ませ、Koさんの残る作業をTTさんたちが手伝って完成させる。
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帰路、Koさんの案内でアワブキが数本ある場所に行き、スミナガシの幼虫を探してみたが、食痕がある葉っぱが少しと、アオバセセリの幼虫が潜んでいると思われる営巣がみられただけ。この場所は時期が合えば確実にスミナガシに出会えそうないい環境だ。京都からのKiさんとはここで別れ、YTさんには自宅まで送っていただき、長距離運転とあわせて感謝々々の遠征を終了。

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2021年07月07日

国土交通省と除草範囲を決める

国土交通省の問い合わせコーナーに高砂市のジャコウアゲハ生息地周りの土手斜面の除草計画を打診すると、昨年のSさんから担当がKさんに変わっており、姫路河川国道事務所小野出張所のKさんとE-メールで情報交換。7/7に現地で路肩からの除草範囲を決めていただくこととなる。当日は早朝から激しい雨だったが、現地視察の10時前には小雨となる。現地には先に来られていた実際に除草作業をして下さる下請け担当部署の3名の方たちと、10時ちょうどに見えたKさんの5名で車が頻繁に往来する県道79号の路肩部分へとあがり、
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ウマノスズクサを中心にジャコウアゲハの幼虫の観察とアキニレの根元に置いた前蛹が黄色い蛹となっていることも見ていただく。結局、幼虫たちを守るウマノスズクサを多く残すために路肩部から1.5mの範囲を刈り取らずに残すことで合意。事情説明の現場の撮影記録を頼んだ妻が、いつのまにか公園内のエノキの葉上で休むジャコウアゲハをみつけて撮影記録をとってくれており、
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教えたわけでもないのによくぞみつけたものだと感心。
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2021年07月01日

キマダラルリツバメを7月にも観察

加古川市のキマダラルリツバメを7月に入って観察したのは初めてだが、望遠撮影(SONY HandyCam HDR-CX485)で
4本揃っているかどうかはわからないが尾状突起も白い先端部まで観察できる。
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翅表の鱗粉はだいぶはがれている。
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30分ほど待ってみたが、離れた位置のコナラの葉上で開翅状態を保つばかりで手前の草葉上へとはやってきてくれそうになく、ミヤマチャバネセセリが飛ぶ気配もないため撤収。
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ヒメヒカゲ調査:Ser.18 (Final)

生息調査の最終日とする2021年7月1日、観察できたヒメヒカゲ(Coenonympha oedippus arothius : endangered 絶滅危惧TB類)は1♀だけで、
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翅の反対側をみたくて飛んでもらうと、その飛翔力は弱々しく、1mも飛べずにすぐ草の茎や葉上にとまる。
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最後には手指に乗ってもらってお別れのあいさつをしてきた。
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本日の他の観察はホソバセセリと
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ジャノメチョウ、
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第二化のヒメウラナミジャノメ
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オオチャバネセセリと思われるセセリチョウの飛翔をみたが撮影記録は取れず。湿地帯のムラサキミミカキグサと
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黄色い花のミミカキグサがいっそう繁殖力を強めている。
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コイヌノハナヒゲにヒメヒカゲの新たな産卵は確認できないまま2021年の調査を終了。
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自然観察ノート