
接近しすぎたわけでもなく蝶は飛び立つが、ススキの細長い葉上にとまるのを見届け、再びそっと近づいたのにそこにはとどまらずに飛ばれてしまう。すばやい飛翔でいったん姿を見失うが、キマルリだとわかる個体が再び登場してとまるべき場所を探す動きを示す。旋回の領域が徐々にせばまり、ついにはケネザサの葉上にとまる。

あとで先ほどとは違う個体だったとわかるが、この時点では同一個体を撮影したつもり。やがてV字開翅をしてくれてその記録もとれるが、あっという間に飛んで行ってしまう。それから1分もしないうちに小さく旋回する個体が現れ、今度はハギの葉上にとまり、すぐに翅表全開の姿勢をとってみせてくれる。

尾状突起は3本で前翅がわずかだが羽化不全にみえることから、6/12にHさんが撮影されたのと同一個体だと思われる。いくらか長くとまってくれたため、撮影角度をかえた側面からの記録もとれる。

結局近くにやってきてとまってくれたのは実に四度という引きの強さで、遅れてやってきたTさんと観察を継続した時間帯にはついに近くへの飛来はなく、遠くコナラの葉上にばかりとまる個体の望遠撮影ができただけ。


薄日が差したかと思えばすぐに新たな雲が流れてくるという状況が続き、日差しの回復も期待薄となって17時25分に撤収。