
珍しく葉表に1個の卵という例もみる。

卵と若令幼虫とが混在しているのは若くて新鮮なウマノスズクサだ。

草が多い茂みのわずかに開けた部分にある小さくて新鮮な葉がつく株への産卵が多く、母チョウが選ぶウマノスズクサにある程度の共通した条件があるように思える。
あらためて用水路まわりを再確認すると、ムラサキツユクサの葉裏に蛹化したすぐそばに別の個体がやってきて蛹化している。

そのすぐ近くでノキシノブの葉裏に蛹化した個体が2個並んでいる例も合わせて考察すれば、幼虫が蛹化に際して移動する過程で、すでに蛹化した個体に何らかの誘因物質を察知して近くにやってくるのではないか、アキニレが”越冬蛹の成る木”となることも同じ理由ではないかと推理できる。
回収した卵と幼虫は自宅に持ち帰り、除草後にどれだけのウマノスズクサが残るのかを確認してから現地へと戻せばいいなどと思いを巡らせていると、ジャコウアゲハのお母さんが公園側から飛び出てきて、筆者の顔近くから体の周りなど、ゆっくりと確認するかのように飛んでから土手方面へと姿を消す。「今日もありがとうね」とあいさつをしにやってきてくれたのだろうと、勝手に想像しながら帰路に就く。
【日記の最新記事】