そんなわけで急遽、日笠山へのチョウ探索へと切り替える。ツツジが咲く人家周りをクロアゲハが飛び、すぐ近くまでやってくるが撮影記録をとるチャンスはないまま飛んでいってしまう。ヒメウラナミジャノメのいる小道を進むと、珍しくクロヒカゲが飛び出して路傍の葉陰に静止する。

筆者にとっては高砂市では初の出会いで、ビデオ撮影記録をとり、ネットインして確認すると鱗粉の発達が著しく悪い変異個体だとわかる。スイカズラの新芽が伸びているが、アサマイチモンジの幼虫はいなく、ギシギシの根元近くに産み付けられたベニシジミの卵を撮影記録した後、飼育用にもちかえる。

キタキチョウは越冬明けの個体がまだ多く飛び、カラスノエンドウで蜜を吸う個体を撮影する。逆光での撮影記録をとりたいのだが期待通りにはいかない。
樹液が出ているアキニレの食堂には、本日もサトキマダラヒカゲが吸汁中で、撮影中のファインダー越しにアンテナが複雑に絡んで見える。

よく見れば、ベニカミキリが反対側から吸汁に参加している。サトキマダラヒカゲが飛び立った後、驚いたベニカミキリは一度50cmほど下の祠部分へと自ら落ちて、その後再び食堂へと這い上がっていく。約15分で食堂にたどりついたベニカミキリは吸汁をし始める。

ネギボウズがある畑に本日は持ち主のおじさんがいて、アゲハやキアゲハが花蜜を楽しんでいたホトケノザが密生する畝をすべて耕している。ネギボウズにはアオスジアゲハが吸蜜飛来しており、おじさんに断りを入れて畑へと踏み込んで撮影をさせてもらう。

そのあと、人家横のヒラドツツジにやってきたアゲハの吸蜜シーンを撮影し、

さらにコデマリの花に多く集まる甲虫類をみると、コアオハナムグリ、ベニカミキリが多く、ベニカミキリは交尾組が2組もいる。クロハナムグリとエグリトラカミキリもみかけたが撮影記録をとるチャンスはなく、オオスズメバチもやってくるが、その記録をとる気もなし。自転車を置いた場所へと戻ると、モンキアゲハの飛翔がみられるが、これも撮影のチャンスはないまま飛び去って行く。