2021年05月04日

宍粟市の山岳部渓谷へと遠征

 久しぶりに遠征した兵庫県波賀町ではリンゴ畑を飛び交う複数のウスバシロチョウに出会えて感激。あちこちに農作物をシカから保護する柵や網が設けられており、それらのなかでかろうじて代をつないでいるムラサキケマンで、本種も細々と代をつないでいるわけで、今年観察できる個体数はこのリンゴ畑だけで10個体はいただろうか。リンゴの花は咲き終わりに近く、まだ残っている花に蜜を求める本種を認め、ちょうど畑内の除草作業が終えた状況で、作業を終えた畑の主がいないが柵内へと入れる1か所が開いたままなのを幸い、リンゴに触れないようにしてビデオ撮影をさせてもらう。高い位置で吸蜜していた個体は、あとのビデオ記録編集時に初めて交尾嚢が付された♀であることがわかるが、
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少ない食草とはいえ、たくさん産卵をして代をつないでほしいものだ。このリンゴ畑ではいきなり目の前で翅を全開にして休憩してくれる個体もいるが、残念ながら右前翅が少し破れている。
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30年ほど前にもこの波賀町にリンゴ畑はあったが、本種が吸蜜をする場面に出会ったことはなく、貴重な体験となった。本種を追いかけて畑内を移動するさなか、足元のオオイヌノフグリの花にとまる羽化して間もない美麗個体に気づきその動きを追うと、まだ翅が十分に固まっていないのか、翅がゆがんでしまったりする。
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今では、やはりシカ害で激減しているサカハチチョウとの出会いを求めて別の渓谷へと転戦し、なんとか1個体との出会いを果たして
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戻ったリンゴ畑は、すでに入り口が閉ざされていて近くでの撮影がかなわない状態となっていたが、畑を見下ろせる位置から三脚なしの望遠で、今一度本種が蜜を楽しむ光景を撮影記録。
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ファインダー越しにみるこの個体も、後翅鱗粉の黄色が濃くて羽化して間もない新鮮個体だとわかる。
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望遠撮影のために避けがたい手振れでときにはフォーカスが合わなくなったり、画面から肝心の本種の姿が消えそうになったりするが、初めての絶好のビデオ撮影機会を楽しめた。
posted by クジャクチョウ at 23:00| Comment(0) | 日記
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