2018年07月08日

豪雨あとの加古川土手斜面で

7月2日に国土交通省の担当者と現地で落ち合って話をさせていただいた際、いずれ除草がされる部分のウマノスズクサに産卵された卵を、みつけられた分だけ持ち帰って幼虫にまで育てていたが、集中豪雨が過ぎ去ってやや明るさがもどった午前中に、現地へともどしに行く。刈り取らずに残してほしいとお願いした路肩部分のウマノスズクサの群落へと、2日に卵ごと採取したウマノスズクサに幼虫がついたまま差し込む。
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2日にみた幼虫はことごとく大きく育ち、雨露が残るウマノスズクサまわりに多くの個体をみる。
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前蛹となっている個体もいて、その色調があまりみないタイプなので撮影記録をとると、そのときには気づかなかった普通色の前蛹が2個体も写り込んでいる。
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ウマノスズクサはまだじゅうぶん豊富なのに、チガヤの葉上をさまよっているような幼虫がいるかと思えば、
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太い茎部分をかじっているEco志向の幼虫もみる。いや、あるいはよく知られたウマノスズクサの根元部分を噛み切って枯らしてしまう、自分だけが生き残ろうというとんでもない作戦の実行にかかっているのかもしれない。
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やがてジャコウアゲハの♂が飛び始め、その飛翔記録をとろうと追っていると、みごとに美しい夏型のキアゲハがノラニンジンの花上で休息しているのが目に入る。
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眠り続けていたのではなく、撮影のために接近したわけでもないのにいきなり飛び上がったりするが、いくらか飛んだあとまた休息し始める。時間的に活発に飛び遊ぶにはまだ気温が十分にあがっていないせいだろう。土手斜面に咲くヒメジョオンでは黒化度が高いベニシジミが吸蜜中で、
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後翅にわずかに青点模様もみられる美麗個体だ。河川敷が完全に冠水するほどに増水していた加古川は、大幅に減水して土手斜面に残るゴミの帯がどの部分にまで水がきていたのかを知らしめている。
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残骸より少し上の部分には、野球などの練習時に利用していたベンチ類が並んでいて、増水を予見した関係者が事前に土手斜面の高い位置まで移動していたことがわかるが、あとわずかというレベルで流出を免れている。
posted by クジャクチョウ at 10:52| Comment(0) | 日記

2018年07月03日

オオムラサキが「ゴツン」

 オオムラサキの母チョウを捕獲する目的で訪れた西播磨の樹液食堂に、1時間以上粘ってもオオムラサキはやって来ない。笹竹の茂みに立ち入ってチョウを探すとキマダラモドキ(準絶滅危惧)の♀が飛び出し、すぐに葉陰に身を隠す。そっと近づいて撮影記録をとり、
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その後、クロヒカゲに次いで樹液に♂がやってくる。樹肌に垂直に近い姿勢での吸汁で、撮影アングルがよろしくないが、これも自然の記録。
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カメラに見下されるのが気に触ったのか、樹木の裏側へと飛び移ったのを真横から撮影して、
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本日の唯一の成果はこのキマダラモドキだといいきかせる。
 実は、飛来の時刻がわからないがオオムラサキは一度だけヒラリと滑空してきて、何を思ったのかHONDA Fit の青色屋根をめがけて「ゴツン」と高い音をだすほどの体当たりをしたあと、樹液にはめもくれずに飛び去って見えなくなった。
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体当たりの瞬間の音は車内にいた妻にもはっきりと聞こえたほどで、いったい体のどの部分が当たればあれ程の音になるのか、イメージがわかない。もしかしたら、チョウ自身も予想以上の衝撃を受け、驚いて飛び去った可能性もある。飛翔時の感じからは♀だったと思われ、♂のムラサキに似た青い色に惹かれての行動だとすれば、♀が♂に向かって突進したということになる。果たしてそのような行動がありうるのか、興味深い出来事であった。
特段の成果とは言えない他のチョウの記録は以下の通り。小雨がぱらつく状況のせいで、表立って飛ぶチョウはいなく、笹竹が茂る部分でじっとしているクロヒカゲが見つかり、
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次いで7月1日にみたと同じ個体だと思われるウラナミアカシジミが飛び出してすぐに笹の葉影へと隠れてしまうが当方の観察眼からは逃れられない。
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クロヒカゲは少しずつ居場所を替えて、
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やがて樹液が少ない部分にトラップとして置いたバナナの皮に引き寄せられ、ずいぶん長居をしていた。
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雨をしのいで路傍の葉上で休むヒカゲチョウも目に入り、
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その近くではムラサキシジミのお母さんがコナラの新芽に産卵をしていたが撮影には遠い位置。
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樹液食堂ではカナブンが2-3頭と、スズメバチ、アブの類がやってきただけで、
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バナナの皮を置いたところではヨツボシケシキスイが2頭喜んでいたようだ。
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14時過ぎには雨脚が強くなり、オオムラサキの♀を連れ帰るという目的を断念して撤収する。

posted by クジャクチョウ at 20:39| Comment(0) | 日記

2018年07月02日

国土交通省がメール要望に対応してくれた

ジャコウアゲハの生息地では、母チョウによる産卵が盛んな時期で幼虫も初令から終令近いものまで成育中だが、国土交通省の管轄である県道西側の土手斜面で除草作業が北から南に向かってどんどん進んでおり、ウマノスズクサが自生する部分で草刈りが実施されると、ジャコウアゲハの卵や幼虫が全滅してしまう。そこで6/28に国土交通省のHPにアクセスして、そのQ&Aコーナーにせめて土手の道路際から1mていどは草刈りをしないでほしい、との要望をしたのだが、本日の午前中に担当の方から現地で落ち合って話を聞きたいとの電話が入る。なんともありがたい対応で、約束の時間より少し早めに現地に入ると、驚いたことに土手斜面の裾部分がすでに刈り取られている。急ぎ、これから除草が進められる斜面部に入ってウマノスズクサを調べると、卵や幼虫のつく株が散見され、すべての回収を始める。やがて担当の方2名がやってこられ、国土交通省が除草する目的は、土手斜面の地肌を露出させて、陥没や強度の緩みがないかの目視確認にあり、土手際肩部まですべての露出点検が必要で、ウマノスズクサが多く茂る部分も刈り取ることが原則不可避だと。そして、すでに実施した刈り取りは、専用除草車の安全運転のために必ず行う前段階の手作業だとの説明を受ける。当方の希望は1)可能な限り肩部のウマノスズクサが残る除草としてほしい、2)それがだめなら、せめて幼虫がチョウになるまで除草作業を1か月ほど遅らせてほしいとの希望を伝える。最終判断がどうなるのか今はいえないが、部署内で再検討をするとの約束をしてくださり、その後は猛烈に熱い太陽が照りつけるなか、確実に刈り取られる部分で徹底的に卵と幼虫を回収して回る。葉裏に産みつけられた卵は総数で30個はあり、
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これらは持ち帰って孵化させ、その後の対応はまた考えるとし、幼虫は1か月のうちにチョウにまで育ってくれるかどうかわからないが、道路際のウマノスズクサ群へと移して撤収。
posted by クジャクチョウ at 20:44| Comment(0) | 日記