2020年05月26日

アキニレ間一髪

県道路肩部分でジャコウアゲハの幼虫を再調査中、アキニレの真横に黄色いトラックがとまり、作業要員が降りてくる。3名中一人が手にするのは電動ノコギリで、まちがいなくアキニレを根元から切り倒す魂胆だ。このままではジャコウアゲハのお気に入りの蛹化場所がなくなってしまう。土手斜面から作業員へと近づき、切るのは道路側だけにして土手側は残してほしいと訴えると、根元から切るように指示されているとの返事。その間にもアキニレがどんどん切られていく。
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この場所のアキニレは土手で発生しているジャコウアゲハというチョウが蛹になる数少ない場所で、全部切られてはチョウがかわいそう。ジャコウアゲハは姫路では市のチョウに指定されて保護されており、高砂のこの場所は貴重な発生地となっている。切るのは邪魔になる道路側だけにしてほしい、と強く訴える。言わんとすることはなんとかわかってくれて、電動ノコギリを駆使する男性に切るのは県道側だけにしようと伝えてくれる。男性の枝葉を切る作業はとても荒っぽく、切り口も実に雑で、そこまで切らずともと思える枝まで余計に切ってやっと作業を終えてくれる。
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 本日は、土手斜面の終齢やそれに近い幼虫をできるだけ多く回収して、自宅で飼育をするつもりで大きいビニール袋とハサミを持参。昨日同様、ウマノスズクサの茎部分をかじる幼虫がめにつき、かじっている様子を接写モードでビデオに記録してみると、かまれたら痛いのではないかと思える鋭い牙のような口でかじりついている。
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該当する幼虫のほとんどの回収を終え、昨日、徹底的な調査ができていない路肩部分の再調査をはじめたところに作業車がやってきたわけで、まさに間一髪。このタイミングでもしも現地にいなかったらアキニレは切り株だけが残るところだった。
 念のために緑濃い葉が増えたアキニレを調べると、なんと前蛹個体と、蛹化場所を探す終齢幼虫の姿もみる。
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もしかしたら切り取られてトラックで運ばれた枝葉に前蛹がついていた可能性もあったのだがすでに後の祭り。平坦部についてもていねいに調べると、新たに12頭の幼虫が見つかる。路肩部分の昨日の見落とし幼虫数は実に24頭もいた。なお、まだ卵状態のものも3個体を確認。
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posted by クジャクチョウ at 15:11| Comment(0) | 日記

2020年05月25日

ジャコウアゲハの幼虫調査

8日ぶりにジャコウアゲハの幼虫調査に出かけてみた。やはり令数があがると幼虫の発見が容易となっていて、ビデオカメラによる映像記録として数を確認すると、土手斜面で118頭、平坦部で2頭という結果。中令以下の場合には6頭が近いところに集まっている例も見る。摂食中の個体として、ウマノスズクサの茎をかじっている例が複数個体観察できる。葉っぱが豊富にあるのにあえて茎をかじかじするのには、この部分に葉っぱだけでは調達しにくい有効化学成分が多いとか、何か理由があるように思える。
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まだ卵の状態もみられ、幼虫が同居する例を記録しておいたが、
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卵だけで1個、2個の例がみられた。6月に入れば国土交通省(斜面)、兵庫県(路肩部分)、高砂市(平坦部)の3者による草刈り作業が始まるため、タイミングをみて全例の回収、飼育を考える必要がある。
 今回の調査を終える段階で、モンキチョウの交尾ペアが驚いて飛び立ってノラニンジンに止まり、
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アカツメクサに産卵をするツバメシジミも観察できた。
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posted by クジャクチョウ at 21:01| Comment(0) | 日記

2020年05月24日

ヒメヒカゲのマーキングを実施

Cyclingでの調査に通常利用する加古川河川敷は、往復のいずれかで強い向かい風となり、日によって南からの風だったり北風だったりと変化が多く、今日は市街地を抜ける平荘湖経由ルートの往復を選択。妻に帰宅は?と聞かれて13時の帰着予定を告げて9時10分に出発。
 平荘湖の周回遊歩道路沿いにアサマイチモンジの食草:スイカズラが良い香りを放つ花が満開状態だが、アサマイチモンジの姿はない。兵庫県がコロナ非常事態宣言を解除したせいで、遊歩道は散策する人、ジョギングをする人、サイクリング人など一気に多くの人がやってきている。本来禁止となっている釣り糸を垂れる人は家族づれが多く、20人を下らない人出だ。オオバイヌビワでイシガケチョウが発生しているかどうかは復路に調べることにして一気にヒメヒカゲのフィールドに向かい到着は10時10分。
 トランセクト調査No.1-2でハラビロトンボの♀が飛び、
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No.2-3でヒメヒカゲ2♂、No.3-4ではサトキマダラヒカゲを観察。
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昨日同様4-5でヒメヒカゲ1♂の飛翔を確認し、ヒメヒカゲの蛹を探してみるが発見はできず。主要生息地の草むらへと入って飛び出すヒメヒカゲに赤マジックでマーキングを実施。
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目的は発生個体数の確認と飛翔行動範囲の把握、そして心無い採集者が捕獲しても標本にできないとあきらめさせること。
 11時20分に調査とマーキングを終え、アサマイチモンジとの出会いを期待してスイカズラが多い場所へサイクリング道路を北上。ミカン科植物が近くにはないのに翅を大きく損傷したナガサキアゲハの♀が現れて、
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路傍の影となる部分へと飛んで笹の葉上で休憩し始める。足元には予想通りアサマイチモンジがやってきて路面を旋回したかと思うと白い野鳥の糞へとにじみより、吸汁し始める。
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春型は白い帯の幅が広くて美しい。スイカズラは対岸にも多く、
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アサマイチモンジの♀が次々と移動しながら産卵をして回っているのが観察できる。今日も昼食の準備をしてきていなく、11時55分に撤収を決める。途中、高い位置のセンダンの花周りを飛び交うアオスジアゲハをビデオ撮影し、
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その記録からストロボ映像を合成してみる。
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平荘湖のイヌビワにイシガケチョウはやってきていなく、まだ実も熟してはいないことを確認。
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市街地を走っても南からの向かい風が強く、加古川河川敷の利用を回避したのが正解で、当初の予定通り13時ちょうどに帰着。
posted by クジャクチョウ at 19:23| Comment(0) | 日記

自然観察ノート