2020年07月23日

ジャコウアゲハの継続調査

 国土交通省から電話をくださった担当のS係長さんから、あらためて以下のEメールが届く。
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  先日お電話にてお話しさせていただきました標記件につきまして、
 国土交通省近畿地方整備局及び姫路河川国道事務所、高砂市にも共有しております。
 高砂市の担当者より、添付資料に記載の保全該当箇所について
 ・7,8月は除草を行わず、秋口頃に除草を予定していること
 ・秋口頃の除草前に島崎様へご連絡する予定であること
 を確認しております。(該当箇所は高砂市による定期除草範囲ですが、国土交通省側でも
 誤って除草しないよう周知しております)
 また秋頃の国土交通省側除草のスケジュールが固まりましたらご共有させていただきます。
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資料として高砂市管轄の保護区域の現地写真が添付されており、ここまできちんと連絡を取り合ってくださっていることにあらためて感謝の気持ちでいっぱいになる。
 本日の午前中に現地を訪れると、吸蜜植物がヒルガオ、ノラニンジン、ヒメジョオンの花しかないさみしい状況下、4・5頭の♂が探雌飛翔を繰り返している。
200723what1.jpg
アキニレ周りでは根元のチガヤの葉裏で蛹化した個体、枝につく前蛹、無事に羽化した蛹殻などがみられる。葉陰で休むハチに気づき、寄生バチかも知れないと接写撮影をしたのはマルハナバチの一種だろうか。
200723ハナバチ.bmp
県道沿いのウマノスズクサで摂食中の幼虫がいることなど、しるはずのない車が次々と走り抜けていく。
200723路傍幼虫0.bmp
土手の上から高砂市が保護区域と判るように設置して下さった掲示板のまわりを飛び交う♂個体を眺めていると、両者が一画面に収まる情景の望遠撮影記録を取ってみようという気になる。
200723掲示板957.bmp
 やがて土手の路肩部分に♀も現れ、ウマノスズクサの周りを飛び回った後、路肩に近い小さな株に産卵し始める。
200723産卵1000.bmp
なかなか飛び立たないのでよほどたくさん産み付けているのかと斜面に踏み込むと、どうやら休憩中だったらしい。
200723休憩1001.bmp
小野出張所による除草は7月27日の月曜日からだと思われ、前日の日曜日に土手斜面一帯で卵と幼虫の調査をするつもり。公園内ではユキヤナギの周りを飛ぶホシミスジがみられ、撮影記録をとっておいた。
200723ホシミスジ飛翔0.bmp
200723ホシミスジ945.bmp

 
posted by クジャクチョウ at 15:52| Comment(0) | 日記

2020年07月22日

アオバセセリが羽化

 須崎市の大アさんが送ってくださったアオバセセリの蛹が、7月19日に少しだけ腹節部に広がりをみせ、
200719pupa1941.jpg
経過観察を続けていたが、今朝7時半に見た時点で蛹が黒くなって腹節部の広がりも幅広く変化している。
200722-746.bmp
急ぎビデオ撮影の準備を整えて様子を見る。9時15分に蛹がピクリと動き、5分に1回ていどのわずかな動きをみせたあと、9時半を過ぎて大きく体を曲げるしぐさをみせる。9時34分、蛹の頭部分に亀裂が入り、
200722-934.bmp
50秒後に頭から上半身にかけて蛹から抜け出てくる。
200722-934_50.bmp
完全に脱出したあと、
200722-935_03.bmp
蛹殻につかまる気配はなく、
200722-935_10.bmp
ヤマビワの葉っぱからも離れて歩いて移動する。
200722-937.bmp
いったん静止するのでここで羽を伸ばすのかと思えば再び移動。そこで手指へと移ってもらって緑が多いスゲの葉へと移すと体重が重くて落ちそうになり、
200722-940.bmp
結局、そばにあったスプレーの先端部に落ち着く。
200722-940a.bmp
この段階できれいな翅表もいくらか記録できたことから、撮影しやすいチガヤの葉に移ってもらって伸び切った翅の鱗粉の輝きをしっかりと記録する。
200722-945.bmp
200722-949a.bmp
200722-949.bmp
やはり羽化した直後のチョウの美しさは格別で、アオバセセリをここまで美しい状態で観察したことはない。まさに目の覚めるような美しさといえる。
アオバセセリの羽化シーンを目にできたのは初めてで、野外でも羽化後には翅を伸ばす足場を確保するために相当の距離を移動する習性があると思えた。貴重な蛹を提供して下さった大アさんに深く感謝したい。
posted by クジャクチョウ at 11:27| Comment(2) | 日記

2020年07月20日

国土交通省から、ありがたいTEL返事

今年の第1回除草作業について、79号県道路肩部分のウマノスズクサを残してほしい、と国土交通省近畿整備局の問い合わせ・相談コーナーに書き込ませていただいたところ、午後になって「今年は7月末での実施予定で、昨年と同じく一部を残す除草という対応でよろしいでしょうか」とのていねいな電話があり、路肩の1mほどの幅を残してください、と重ねてお願いをする。高砂市在住一市民の要望に対して担当部署内でしっかり引き継ぎもしてくださる、高砂市上下水道部浄水課とこの国土交通省近畿地方整備局の、実にまじめで親切な対応には心から感謝したい。

 以下は国土交通省に要望したいきさつと、その後の経緯記録。

July 2, 2018:国土交通省の管轄である県道西側の土手斜面で除草作業が北から南へと進んでおり、ウマノスズクサが自生する部分の全面草刈りでは卵や幼虫が犠牲となってしまう。そこで6月28日に国土交通省のHPにアクセスして、せめて土手の道路際から1mていどは草刈りをしないでほしい、との要望をしたのだが、本日の午前中に担当の方から現地で落ち合って話を聞きたいとの電話が入る。なんともありがたい対応で、約束の時間より少し早めに現地に入ると、驚いたことに土手斜面の裾部分がすでに刈り取られている。急ぎ、土手斜面部に入ってウマノスズクサを調べ、卵や幼虫すべての回収を始める。やがて担当の方2名がやってこられ、除草目的は、土手斜面の地肌を露出させて陥没や強度の緩みがないかの目視確認にあり、土手際肩部まですべての露出点検が必要で、ウマノスズクサが多く茂る部分も刈り取ることが原則不可避。すでに実施した刈り取りは、専用除草車の安全運転のために必ず行う前段階の手作業だとの説明を受ける。筆者からは1)可能な限り路肩部のウマノスズクサが残る除草にしてほしい、2)それがだめなら、せめて幼虫がチョウになるまで作業を1か月ほど遅らせてほしいとの希望を伝える。食草のウマノスズクサがどれなのか現物を確認されたあと、部署内で再検討をするとの約束をしてくださり、その後は猛烈に熱い太陽が照りつけるなか、確実に刈り取られる部分で徹底的に卵と幼虫を回収して回る。

Aug. 17, 2018:ジャコウアゲハの生息地を久しぶりに訪れると、国土交通省による土手斜面の草刈りが実施されており、うれしいことに県道沿いの路肩部分に生育するウマノスズクサはすべて残っている。複数の蛹がそこにいると話したことをしっかり考慮してくれた草刈りに感謝したい。
180817-土手斜面.bmp
May 27, 2019:めったに電話などかかってこない筆者のスマフォの着信音が響き、受信モードにして聞こえてくる相手は国土交通省の除草担当者。近く土手斜面の除草作業を行う予定だがチョウの幼虫の育ち具合では日程をずらす必要があると聞いているがどうか、という問い合わせ。担当者が変ってもきちんと引き継いでくれての問い合わせで、実施は8月上旬だとのこと。なんとも親切な対応に感激しつつ、多分大丈夫と思うが、場合によっては幼虫を回収するので予定通りに進めてください、と返事をし、すぐにジャコウアゲハ生息地の状況を確認に行く。
posted by クジャクチョウ at 19:22| Comment(0) | 日記

自然観察ノート